世界一周への挑戦 ダブルハンドヨットレース “GLOBE 40”。夢の達成に向けて日々チャレンジを続けたチームMILAIの記録。世界一周達成おめでとうございます! 世界一周への挑戦 ダブルハンドヨットレース “GLOBE 40”。夢の達成に向けて日々チャレンジを続けたチームMILAIの記録。世界一周達成おめでとうございます!

FINAL
Mar del Plata~Lorient

2月24日~4月8日

第6レグまで優勝を狙えるポジションにいたチームMILAIは、アルゼンチン沖で未確認浮遊物体と衝突し、マル・デル・プラタ(アルゼンチン)に緊急入港。2月24日に再スタートし、4月8日にロリアン(フランス)に到着。最後の3レグは不出場ながら、完走を果たして総合3位に輝いた。

2023年5月30日
世界一周を達成!一時的にレースを離脱しても総合3位


MILAI号は元通りの姿に戻り、2月24日に再出発!


(左:キャプテン鈴木、右:アンドレアさん)
3月15日に、赤道通過。7ヶ月半ぶりの北半球


サルガッスム大量発生している場所を通過。この海域では快走するのは危険!


3月31日、ゾレス諸島に到着。Kojiさんと交代し、フランスに向けて走る。


Globe40スタッフやサポーターの方々が乗ったRibボートと伴走しながら、4月8日にフィニッシュラインを通過!


(左:キャプテン鈴木、右:Kojiさん)
合計ポイントでレースの総合成績が決まる。総合3位で世界一周達成!


フルノのレーダー、GPS、サテライトコンパスはMILAIの安全航海を常に支えてくれ、心から感謝


2月24日、未確認浮遊物体と衝突しマル・デル・プラタに入港してから35日間がたちましたが、ついにこの日がやってきました!MILAIの修理が完了し再出発です。

マル・デル・プラタからは、イタリア人クルーのアンドレアとアゾレス諸島を目指します。
そしてアゾレス諸島でKojiさんと交代し、フランスに向けて走る6,500マイルのセーリングです。

まずはブラジルの最東端を目指し沿岸部を走り、その後赤道を通過して北大西洋に入ります。ブラジルまでは約2週間の航海です。前半は向かい風で波がある海況でしたが、しっかり修理したMILAIは元気よく走ります。実際に力強く走るMILAIをみて、ようやく本心から「これでフランスに帰れる!」と感じることができました。

3月10日、ブラジル最東端の都市であるレシフェまでやってきました。ここまで2週間のセーリングで船に異常は全くありませんでしたが、ブラジルを越えると3,000マイル先のアゾレス諸島まで寄港できる場所がありません。そのためキールや船全体の確認をするために、レシフェへ入港することにしました。レシフェで船の確認と食料品の補給をした後、足早にアゾレス諸島に向けて出港します。

3月15日、赤道通過。昨年7月にカーボベルデを出発した後に赤道を通過してから、実に7ヶ月半ぶりの北半球です。

近年、赤道付近ではサルガッスムという海藻が大量発生しており、アメリカやメキシコの海岸に漂着し観光産業に打撃を与えています。海上でも頻繁にサルガッスムベルトと言われる大量発生している場所を通過しました。快走している船がグッと止まってしまうほど多くの海藻が船底み絡み、その度に船を後進させて取り除きます。

3月31日、マル・デル・プラタを出港してから35日間でアゾレス諸島に到着。アゾレス諸島はポルトガル領の大西洋に浮かぶ島で、ヨーロッパから大西洋を横断する多くの船が寄港する場所です。ここでアンドレアが下船し、Kojiさんと交代しました。一晩休息して、最終目的地のロリアン(フランス)に向けて出港となりました。

アゾレス諸島からロリアンまでは1週間ほどのセーリングです。序盤は低気圧の中を走り荒れる海域でしたが、無理にプッシュせずに安全第一に船を走らせました。低気圧が通過したあとは、晴天に恵まれラストスパートです。

4月8日、快晴に恵まれたロリアン目の前までやってきました。VHF無線からフランス語の会話が聞こえ、自分がフランスに戻ってきたことを実感しました。サポーターの方々が乗ったRibボートと伴走しながら、4月8日AM10時にフィニッシュラインを通過しました。

2022年6月にフランスを出発してから301日後に、ようやく帰ってくることができました。MILAIの世界一周を見守ってくださった方々に本当に感謝いたします。地球は自分が思っていた以上に大きく、そして一周することは想像を絶する過酷さでした。それでも一つ一つ試練を乗り越え、無事にフィニッシュすることができたのは、支えてくださった方々のおかげです。本当にありがとうございました。

フルノのレーダー、GPS、サテライトコンパスはMILAIの安全航海を常に支えてくれました。大変心強いサポートを頂きましたこと、本当に感謝しております。長い道のりでしたが、今後は日本全国の方々に直接お会いする機会をつくり、挑戦するきっかけや辛さ、そして楽しさをお伝えしていこうと思います。

最後までお読みくださりありがとうございました!

By鈴木