ソナーの基礎知識
ソナーの仕組み

ソナーって何?

ソナーとは音波によって物体を探知する装置です。漁労用途では、魚群探知機が船の真下を探知するのに対し、周囲方向を探知できるものをソナーと称しています。
海中に向けて超音波を発射し、その反射波を捉えることで目的の物体を探す仕組みになっています。 自船を中心に、海中の前後、左右方向など、全方位360度/180度にいる魚群の分布状況、密集度、動向などを探知表示することができます。日本国内では、まき網船、海外まき網船、カツオ船からサンマ船など、様々な大型中型漁船に搭載され活用されています。海外においては北欧を中心に、まき網船、トロール船でその成果が大きく評価されています。 近年では、小型化された汎用型ソナーの開発により、小型漁船やプレジャーボートにも搭載され始めています。

ソナーの種類

ソナーには、サーチライトソナー(PPIソナー)、セクタースキャニングソナー、スキャニングソナーの3種類があります。

サーチライトソナー(PPIソナー)

サーチライトソナーは、自船周囲360度にいる海中情報を見るためのもので、センサーの角度を自在に変化させ、センサーを回転させて自船周辺360度にいる魚群や瀬といった海中情報を表示できます。まさに、サーチライト(懐中電灯)で周囲を照らして探索するようなイメージで、自船周辺にいる魚群反応を捉えます。
小型漁船や遊漁船での搭載が多く、近年ではプレジャーボートに搭載することが増えています。

ソナーの映像は一般的に、空の高いところから海中を眺めたような画面表示になります。サーチライトソナーの動作は、送受波器(センサー部)から海中の前方に向けて超音波を発射します。送受波器の角度は右または左へ少しずれ、それと同時に即座に超音波を送受信します。
超音波を発射したあとすぐに受信状態に切り替わり、海中からの発射信号を受信する・・・といった状態が機械的に順次繰り返され、全周を探知します。

サーチライトソナーの探知範囲は、1回の超音波発射が6度幅のビームで、このビームを順次回転させることで広範囲の魚群分布を探ります。サーチライトソナーでは、ビームを回転させるのに時間がかかります。また、走行しながら細かいビームを回転させて探知するため、探索できない部分が生じます。

全周の探知速度は遅いですが、センサー部の小型化が進んでいることで、小型船への搭載を可能にしています。瀬付魚群等の探知にも有効なため、小型漁船や遊漁船、プレジャーボートに搭載され、探知角度を絞り込むなど、ターゲットごとに効果的な使い方ができます。

スキャニングソナー

スキャニングソナーは、自船の全周囲360度方向に向けて一気に超音波を発射し、瞬時に探知、表示することができます。このため、水平方向での探知漏れ域が生じません。
サーチライトソナーに比べて、探知速度は格段に速くなり、瞬時に全周囲を探知できるため、同じ魚群をなんどもとらえることが可能です。高速で海中を泳ぎ回るカツオやマグロといった高速魚の探知はもちろん、動向をも判断できます。 

全周型スキャニングソナー

自船の全周囲360度方向に向けて一気に超音波を発射し、瞬時に探知、表示することができます。

半周型スキャニングソナー

船底に設置されたセンサーから、超音波を活用して、瞬時に海中180°方向を探索します。

セクタースキャニングソナー

原理はサーチライトソナーと同じですが、6度ステップで探索するサーチライトソナーに対し、セクタースキャニングソナーは45度ステップで探索するため、サーチライトソナーと比較して、4倍から7倍の速さで全方位の海中状況を把握することができます。