海中を視覚的に把握できる
次世代3Dスキャニングソナー
海の中をもっと見たい、船の周囲をより知りたい、その想いからフルノのソナーは進化を続けてきました。その理想のひとつの形が3Dスキャニングソナーです。平面表示から立体表示となり、映像から得られる情報量は格段に増加し、魚群位置や大きさを直観的に把握できるようになりました。魚群探知機から始まった魚群を探す技術、その最高峰が3Dスキャニングソナーには詰め込まれています。
ターゲットを立体的に表示するDisplay the Target in Three Dimensions
捉えた魚群をより分かりやすくユーザーに伝えるために
3D表示のメリット
従来のソナーでは様々なモードで魚群の状況を分析する必要がありましたが、海中を3Dで表現することで、海底や魚群の動きを視覚的に把握できるようになりました。
魚群の分布水深や形状、動き及び網なり(海中の網の形状や容積)が視覚的にわかりやすいため、的確な判断に役立ちます。
魚量計測
3Dスキャニングソナーでは3D画面上に仮想の"漁量計測かご(立方体の箱の形をした計量範囲)"を設置し、そのかご内の魚量(トン数)を計算することができます。計測範囲の魚量の体積や反射強度を分析、フルノ独自の信号処理を行うことで、計測精度を高めています。様々な魚種や漁場のデータを蓄積し続けたフルノだからこそできる画期的な3Dスキャニングソナーの技術となっています。
断面スライス機能
3Dソナー特有の表示方法として、海中の様子を深さ方向に断面で確認できる「断面スライス機能」があります。
それぞれの水深における魚群の分布方法や網の広がり方、また魚群と網の位置関係などの詳細を確認することができ、効率的な漁獲を支援します。
- 3D表示による革新的な海中情報の提供
- フルノ独自の信号処理による魚量計測
- 様々な魚種や漁場のデータを蓄積し続けたフルノだからこそできる画期的な3Dスキャニングソナー
全周型スキャニングソナーによる表示方法Indication Method by Full-round Scanning Sonar
全周型スキャニングソナーでは船の周囲360°方向に一斉に超音波を発射することができます。
その特性を活かし、4つの表示モードで魚群を立体的に把握することができます。
3Dビューモード
3Dビューモードでは、あらゆる角度からの海中の様子を見ることができます。領域を3Dで表示するため、魚群の状態を把握することが容易にできます。
トップビューモード
トップビューモードでは船の真上から同一水平面にすべてエコーを表示する機能です。魚群と自船の水平距離とその方向を正確に知ることができます。
サイドビューモード
サイドビューモードでは船尾から見たすべてのエコーが1つの垂直面に表示されます。魚の群れの深さを測定するために使用されます。
Vslice ビューモード
このモードでは特定方向の垂直面のエコーのみを表示します。2つの方向を設定することで、ターゲットの魚量の比較がしやすくなり、ターゲットの選定に効果を発揮します。
- 船の周囲360°方向に一斉に超音波を発射する全周型スキャニングソナー
- 4つの表示モードで魚群を立体的に把握
- 優れた映像処理技術で瞬時の判断に効果を発揮
半周型スキャニングソナーによる表示方法Indication Method by Half-round Scanning Sonar
全周型と異なり180°方向にしか一斉に超音波を発射できない半周型スキャニングソナーですが、発射方向や分析方法に工夫を施し、3種類の3D表示を実現しています。
旋回断面モード
ティルト角を90°に固定した状態で探知ビームを旋回方法に回転させることで、海中を3D形式で描画しています。
俯仰断面モード
任意のティルト角を基準に探知ビームを自動俯仰させ、特定方向の海中のエコーを立体的に表示します。投網中の網なりを確認したり、特定方向を詳細に確認したいときに活用します。
前方探知履歴モード
自船の斜め前方に向かって旋回動、俯仰動を固定し、進んでいく自船下の映像を3D形式で表示します。探索中の魚群の分布状態を確認したいときに便利なモードになります。
- 工夫により半周型スキャニングソナーで3D表示を実現
- 状況に合わせたモード設定でユーザーが見たい3D表示を提供
- 前方探知履歴モードで、効率的に探索が可能