GPS/GNSS受信機は、衛星信号を受信することで、位置だけでなく正確な時刻を算出できます。時刻の情報は、時刻同期や正確な周波数を必要とする携帯電話基地局、地デジ放送局、無線システムなどのインフラに活用されています。
このページでは主に、時刻に注目して各種用語の説明をおこないます。また、関連するGPS/GNSSの一般用語についても説明します。
フルノのGNSS受信機(GF/GT-88シリーズ)に適した内容となっております。
「※」は特に、フルノ独自の用語になります。
関連リンク:
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WARMUP | 電源投入直後の、内部クロックの安定待ちをしている状態です。 |
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PULL-IN | GNSS受信中であり、GNSSから得られた時刻をもとに、VCLK周波数とPPSを同期対象に同期させている途中の状態です。 |
COARSE LOCK | GNSS受信中であり、GNSSから得られた時刻をもとに、VCLK周波数とPPSが同期対象に同期している状態です。ただし、FINE LOCKよりも同期精度は粗くなります。 |
FINELOCK | GNSS受信中であり、GNSSから得られた時刻をもとに、VCLK周波数とPPSが同期対象に、精度よく同期している状態です。 |
HOLDOVER | GNSSが受信できなくなった時、事前にホールドオーバのための学習が完了していれば、このモードに遷移します。発振器の周波数経年劣化特性や周波数温度特性を考慮した最適な制御を自動で行い、自走状態よりも良好な周波数とPPSを提供します。 |
OUT OF HOLDOVER | ホールドオーバが終わった後か、ホールドオーバのための学習を満たしていない状態でGNSSが受信できなくなった時、このモードに遷移します。 |
NAVモード | Navigationモードの略です。緯度・経度・高さ・速度・方位・時間など毎秒計算します。TOモードより時刻精度は劣りますが、移動体でGNSS受信機を用いる場合には、位置・速度・方位が毎秒算出できるこのモードを利用する必要があります。本モードで測位するためには、SBASを除く4基以上の衛星を受信する必要があります。 |
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TOモード | Time Onlyモードの略です。予め用意したアンテナの座標をコマンドで入力する事で、時間のみを毎秒計算します。NAV モードと比べて時間の安定性に優れており、固定点での使用に適してします。本モードで測位するためには、SBASを除く1基以上の衛星を受信する必要があります。 |
SSモード | Self Surveyモードの略です。位置推定処理を実施するモードで、アンテナ設置位置の緯度・経度・高さを計算しつつ、時間も毎秒更新します。TOモードを利用したいがアンテナ設置位置の座標がわからない、といった場合に本モードが適しています。一定期間中に得た位置情報をもとにアンテナ設置位置を高精度に算出し、その後、自動でTOモードに遷移します。デフォルトでは、24時間の測位後にTOモードに自動遷移します。 |
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