Radar Technology

信頼性の高い映像を
届け続ける技術

灼熱の太陽下から極寒の航路、強風や豪雨を伴う嵐の中など、長期の航海において直面するあらゆる過酷な環境下においても、レーダーは信頼性の高い映像を提供し続ける必要があります。
このような背景の下、フルノのレーダーは、高度な耐環境性能と、優れたレーダー性能の両立を目指し、独自のアンテナ設計ノウハウを積み重ねています。
さらに、メンテナンス性と拡張性の向上を目的に、アンテナ部のセンサーモジュール化に取り組んでいます。

世界中の大型漁船・商船に安全を届ける信頼のアンテナ設計

大型Sバンドレーダーアンテナ

大型Sバンドレーダーアンテナ

知識と経験に基づく、理想のアンテナ設計

確実に他船を捉えながら、不要なノイズを映さないようにするには、電波のサイドローブを低減させることが重要ですが、このサイドローブの低減には優れたアンテナ設計ノウハウが必要です。
世界中のあらゆる船舶向けに、数多くのレーダーを開発し続けている、フルノだからこそ磨かれたアンテナ設計ノウハウにより、サイドローブを抑えた世界最高レベルのアンテナを生み出しています。

アンテナ部のセンサーモジュール化

電源部と信号処理部をアンテナ部に内蔵することにより、制御部に対するデジタル信号でのデータを伝送を実現。損失が少なく信頼性の高いレーダー映像の取得を可能にしています。
また、ケーブルの種類が1つになることで、長期のアフターサポートをより確実に行うことができます。

強風の影響を軽減し、安定的な動作を可能にする薄型設計

近年の船舶の大型化によるアンテナ設置位置の高所化と、運航速度の高速化によって、アンテナマスト下方からの吹き上げ風が強くなり、アンテナの回転速度が不安定になることで、描画されるレーダー映像が乱れるという問題があります。そのため耐風圧性に優れた形状のアンテナ設計が求められるようになりました。
Xバンドアンテナでは業界初の2次元スロットアレイ構造を採用し、業界最高レベルの小型アンテナを実現しました。
Sバンドアンテナにおいては、発泡誘電体の採用による軽量化と、独自設計の給電部を組み合わせることで、耐風圧性に優れ、駆動部への負担が少ないアンテナ構造を実現しています。

エアインテークによる放熱性の改善

外部から取り込んだ空気をレーダーの筐体内に通過させることで、レーダー内部を冷却する画期的な構造により、熱による温度上昇を抑制し、主要部品のパフォーマンス向上と、信頼性の向上を実現しています。

メンテナンス性を向上させる内部構造

アンテナ内部を取り外しが簡単な一体型ユニットにしたことで、効率的なメンテナンス作業を行えるようになりました。
また、駆動部の主要部品にブラシレスDCモーターを使用するこで、磨耗による部品交換を不要にしました。

徹底した耐環境試験

長期の航海における耐環境性能を実現するために、極めて厳しい防水試験、振動・衝撃試験を行っています。

漁船・商船のプロ用市場で培った高度な設計ノウハウを小型船市場に展開

中小型レーダーアンテナ DRS X-Classシリーズ

中小型レーダーアンテナ
DRS X-Classシリーズ

理論限界に迫る探知性能の実現

プロ向けのハイエンド機で採用している回路方式とデバイスを採用し、部品性能を最大限に引き出す高度なアナログ設計、さらに電磁シールドの強化など妥協を一切許さない設計で、理論限界に迫る探知性能を実現しました。

音響心理学に基づく静音化により、ユーザーのストレスを低減

モーターの部品選定と配置を工夫することで内部の共鳴を低減。また、人が不快に感じる周波数帯の騒音レベルを抑えるなど、快適に使用するための「音」にもこだわっています。

小型・軽量化の追究による優れた装備性

徹底的な強度設計を行った筐体構造は、業界最高レベルの軽量化を実現し、優れた防水性能など、プロ機と同等の堅牢性を誇ります。
小型船への装備や、探知性能を高める高所設置も可能になりました。
さらに、アンテナ部内の熱対策にも高度な設計ノウハウが活かされており、長時間の使用でも安定して動作できます。

センサーのモジュール化による簡単装備

電源部と信号処理部をアンテナ部に内蔵することで、ケーブル1本での簡単装備を可能にしました。アンテナ内部で信号処理を行い、デジタルデータとして制御部へ伝送することで、従来のアナログ送信に比べて劣化の少ない映像表示を実現しています。