
型式
FCV-800
小野氏は、北は北海道から南は沖縄まで、全国を飛び回ってボートフィッシングを楽しむアングラー。スキューバダイビングの経験も豊富で、水中の様子を把握した上での魚探の解説には定評があり、雑誌の連載や各地での講習も人気が高い。また、ボートフィッシングにおける安全面やルール、マナーの啓発にも力を入れており、自身の SNS や雑誌の連載でも啓蒙活動を続けています。
船名「友恵丸 III」 (フルノフィールドテスター小野 信昭艇)
フルノフィールドテスター 小野信昭氏
友恵丸 III は全長 4.5 m の小型ボート(辻堂化工エボシ 150 プロ改)。ボート後方に設けた座席で航海計器や船外機の操作、釣りの準備、さらには釣った魚の処置もできるように少ないスペースをうまく活用した小野氏のこだわりが詰まったボートです。防犯対策としてコンソールに設置している 2 台の航海計器(以下「装備機器」参照)は釣りの度に設置/取り外しをしていることもあり、釣りの内容に合わせて送受波器を選択し、釣りの対応幅を広げています。
操舵部
小野氏には長年当社製品のフィールドテスターとして、ボートアングラーの目線で魚群探知機(以下魚探)の機能や操作性等をフィードバックいただくなど、製品開発に協力をしていただいております。さらには、当社製品ページ「Furuno Style」にてこれら機器を活用した魚探解説コラムも執筆。魚種ごとの魚探エコーの特徴を示した、分かりやすい解説には定評があります。
「FCV-800」は CW 送受波器と CHIRP 送受波器の同時送信により、TruEchoCHIRP™ による高精細な映像に加え、フィッシングに有益な魚のサイズと海底質を同時に把握することが可能なプレジャーボート向けに最適化された魚群探知機です。
またエコー色拡張機能による繊細な色彩表現が可能で、今まで以上に海底、構造物、魚群等海中の様子を鮮明に識別することができます。
「TZMAP」はフルノが提供する最も先進的なチャートシステム「TZ MAPS」を搭載したシングルステーション用マルチファンクションディスプレイです。機器本体のインターネット接続により、チャートを最新の状態に保つことができる他、目的地までの最適なルートをわずか数秒で生成する AI ルーティングや海底地形をリアルかつ高精細に確認できる TZ BathyVision など、革新的な機能を利用することが可能です。
また内蔵 CHIRP サイドスキャンにも対応しており、左舷と右舷の両サイドをスキャンし、高解像度な海底構造の形状を映し出します。
東京湾を中心に、全国様々な場所に赴き、ボートフィッシングを楽しんできました。初めての場所はもちろん、同じ海域でも毎回同じ状況ということはありません。その時々の海の変化を見つけながら、どうすれば狙った魚にたどり着けるのかを考えるのが、この釣りの面白さだと思っています。その中で欠かせないのが魚群探知機、いわゆる魚探です。
最近の魚探は非常に高性能で、魚群だけでなく、仕掛けやコマセ、タイラバの動きまで細かく確認できます。例えば TZMAP9 や FCV-800 では CHIRP 魚探による高精細な映像を見ることができ、自分の仕掛けが魚の層に入っているのか、魚がどのように反応しているのかを確認しながら釣りを組み立てることができます。A スコープでリアルタイムの反応を見られるので、魚群を見逃しにくくなったことも大きいですね。
また、魚体長表示や底質判別機能も非常に役立っています。魚のサイズや海底の状態を把握できることで、どの魚を狙うか、どの釣り方を選ぶかの判断材料が増えました。魚探は魚を探すだけの機器ではなく、釣り全体を組み立てるための情報源だと思っています。
魚探映像、タイラバのジグを魚が追いかけている様子もわかる(TZMAP9)
底質判別や A スコープを活用することで、より多くの情報が得られる(FCV-800)
そしてサイドスキャンによって水中をより立体的に捉えられるようになったことも大きな進歩だと感じています。通常魚探では魚や根の存在は分かっても、その反応が船の左右どちらにあるのかまでは分かりません。サイドスキャンを組み合わせることで位置関係まで把握できるようになり、水中を推測する精度は格段に上がりました。
実際に長年通っているポイントでも、これまで正体が分からなかった構造物を確認できたことがあります。海の中の見えなかった情報が見えるようになるのは本当に面白いですね。
サイドスキャンで海底の構造物を捉えた映像(TZMAP9)
魚探画面と併記することで、魚群と自船の位置関係が把握できる(TZMAP9)
あと、魚探を語るうえで忘れてはいけないのが送受波器です。魚探本体に目が向きがちですが、実は性能をしっかり引き出せるかどうかは送受波器の選定や取り付け方法に大きく左右されます。走行速度や船の揺れ、泡の影響などによって映像は大きく変わるため、本体選びと同じくらい重要だと考えています。
例えばスルーハル方式は送受波器が直接海水に接するため非常に効率が良く、安定した映像を得やすい方式です。同じく送受波器が直接海水に接するものとしてはトランサム方式があります。スルーハル方式に較べ送受波器の取り付けは容易となりますが、エンジンノイズや泡の影響を受けやすくなります。他には送受波器が直接海水に接しないインナーハル方式がありますが、送受波器と海水の間に船底が存在するので超音波の減衰が発生します。それぞれの長所、短所を理解した上で、自分の船や釣り方に合った送受波器の取り付け方式を選択をすることが重要だと思います。
船尾に設置されたトランサム装備の送受波器
(左:CW 送受波器 525-5PWD、右:チャープサイドスキャン送受波器 225T-TM904)
船艇に設置されたスルーハル装備の送受波器
(チャープ送受波器 B150M)
長年フルノの魚探を見てきましたが、近年は海の中から得られる情報量が飛躍的に増えています。魚探やサイドスキャン、送受波器から得られる情報を総合的に活用することで、海の中をより深く理解できるようになりました。もちろん最終的には使い手の経験や判断が重要ですが、最新の機器はこれまで見えなかった情報を与えてくれる心強い存在です。釣果だけでなく、海を読み解く楽しさそのものを広げてくれていると感じています。これからも魚探やサイドスキャンから得られる情報を活用しながら、新しい発見を楽しみ、ボートフィッシングの魅力を多くの人に伝えていきたいと思います。
小野様には、古野電気のフィールドテスターとして長きにわたり当社機器、特に魚探をご愛用いただいています。
日本全国様々な海にマイボートを浮かべ、長年のご経験から得られた小野様ならではの知見は、私たちにとっても学ぶことばかりです。
特に、近年導入いただいている小型魚探「FCV-800」およびマルチファンクションディスプレイ「TZMAP9」は、従来にはない新しい機能を数多く備えた製品です。それらの機能をいち早くご理解いただき、実際の釣行に活用いただいていることは企画開発に携わる一員として大変うれしく感じています。また、そのフィードバックは今後の製品開発における大きな励みとなっています。
さらに、当社製品情報サイト「Furuno Style」では、小野様の豊富な経験をもとにした魚探活用コラムを多数掲載しています。これから魚探の導入を検討されている方はもちろん、すでにご愛用いただいている皆さまにも楽しんでいただけるコンテンツとなっています。毎月新しい記事を公開していますので、ぜひ、サイトへも足を運んでいただき、魚探活用の一助としていただければ幸いです。
これからも、小野様や多くのお客様の声に寄り添いながら、海をより深く理解し、よりボートフィッシングを楽しんでいただける製品・機能の開発に取り組んでまいります。
魚探の探知範囲内にある反応をリアルタイムで表示する機能
広い周波数帯域の超音波を送信し、その反射波を高度に解析することで、従来の魚探よりも高精細な映像を表示する魚群探知技術
船の左右方向に超音波を照射し、海底地形や構造物を高精細に可視化する機能
船底に穴を開けて送受波器を取り付け、送受波器が直接海水に接する状態で設置する方式
船尾のトランサム部(船尾板)に送受波器を取り付ける方式で、送受波器は直接海水に接する
船底の内側に送受波器を設置する方式
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