水中映像
水深20メートルにある高さ5メートルほどの岩礁の頂上付近でカメラを潮上方向へ向けてメジナの群れを撮影した映像です。この岩礁が存在することで潮に乗って流れてきたプランクトン類が滞留しやすく、それらを求めてメジナをはじめとした多くの魚が集まるポイントとなっています。映像ではメジナの群れが背を向けていますが、これは撮影している私から逃げているわけではなく、潮流に逆らって潮上方向へ泳ぎながらプランクトン類を捕食しているためです。
この様な場所にはメジナ同様にイサキが集まることも多いのですが、イサキはプランクトン類を求めながら泳ぐ範囲が広いのに対し、メジナの場合は広範囲を泳ぐのではなく、岩礁付近に留まりながら捕食活動を続けるという違いがあります。
走行中に魚群探知機でイサキの群れを発見し、慌ててそのポイントへ引き返したとしても既に居なくなっているケースがあるのに対し、メジナの場合には居続けてくれているケースが多いのもこのためです。
体長30センチほどのメジナの群れです。撮影した場所の水深は約20メートル、砂地に根が点在する潮通しが良いところでした。春から秋のプランクトンが豊富な時期にはメジナは潮に乗って流れてくるプランクトンを積極的に摂餌します。
この映像のメジナは活性が高くない状況でした。メジナは活性が高くなると競い合うように激しく摂餌し、エサが流れてくる上流の方へ我先に・・・と移動していきます。
磯や堤防からメジナを狙う場合にはコマセ(撒き餌)を使うことで群れを釣り人の近くに寄せて釣るのが効率的です。一方、ボートフィッシングではボート自体が風や潮流の影響で流されやすいのでコマセが散漫になりがちでメジナを一箇所に集めにくくなります。コマセを効かせるためには一箇所から継続的に撒き続けることが大切であり、そのためのボートコントロールとしてはアンカーリングがもっとも効果的です。
潮通しのいい岩礁地帯では潮流が岩礁に当たることで運ばれてきたプランクトン類が吹き上げられ、滞留しやすくなり、それらを求めて多くの魚が集まります。メジナもそんな魚の代表であり、その多くは岩礁の潮が当たる側の上部付近に待機し、摂餌するのが一般的なパターンです。
但し、それは春から秋にかけて多く見られるメジナの摂餌パターンであり、冬場はその状況が変わってきます。この水中映像にあるように冬場のメジナはプランクトンよりも海藻類を主に食べるように食性が変わります。こうなると生い茂った海藻の中を泳ぐことが多くなり、魚群探知機でメジナそのものを捉えることが難しくなります。魚探で海藻の有無を見分けるのは表示される海底ラインのエッジの明瞭具合から判断することになりますが、海藻が生えている海底と凸凹が激しい海底では魚探画面への表示が酷似するので判別が難しいのが実状です。
メジナは外海に面した潮通しのいい水深5~50メートルの岩礁周りに棲息し、群れで行動する魚です。北は北海道南部から九州南までの沿岸部に分布し、カニやエビなどの甲殻類、イソメやゴカイなどの小動物を捕食したり、冬には海藻を食べることなど、その雑食性が知られています。
映像では岩礁のすく上にムスメベラの群れが映り、その数メートル上に群れているのがメジナです。潮通しのいい岩礁付近では複数の魚群が存在することも多く、魚群探知機では魚群をいくつかの層としてとらえることがよくあります。この水中動画はまさしくそのような状況の時の様子です。その他では下層がメジナで、上層がイサキとなっているケースもよく見掛けます。いずれにしても潮通しが良く、潮流によって多くのプランクトンが運ばれ、滞留するような岩礁周りにはそれらを求めて、様々な小動物が集まり、さらにその小動物を求めて魚も集まるという食物連鎖が繰り広げられています。
水深10メートル前後の砂地で撮影したアオリイカの映像です。映っているのは海藻ではなく人工的に沈められた木の枝で、アオリイカに卵を産み付けてもらうために設置した産卵床で、枝間に白く写っているものが既に産み付けられた卵になります。
本来アオリイカは海藻に卵を産み付けることが多いのですが、近年海洋環境の変化により海藻が減ってしまったためにアオリイカの産卵の手助けを行なうために各地で産卵床を設置する活動が行われています。
映像には2ハイのアオリイカが写っていますが、枝の間をくぐり抜けて卵を産み付けに行った方がメスで、産卵床の上側に待機しながらメスの産卵を見守っているのがオスになります。
アオリイカは釣り人からも人気の高いターゲットであり、末永く釣りを楽しんでいくためには環境保全や資源保護を意識した責任ある行動が釣り人に求められています。
この映像は水深18メートルほどの海中で撮影したもので、根(岩礁)周りで見かけた体長30センチ級のアカハタです。この撮影時は潮の流れがやや速く、画面の右側から左側へ潮が流れていることが浮遊物の動きからもおわかり頂けると思います。
5分間ほどこのアカハタを観察しましたが、この場所から離れようとはしませんでした。その間、摂餌活動するわけでもなかったので、潮流が速すぎることを嫌って、やや潮流の緩いこの場所に逃げ込んでいるようにも思えました。アカハタはこの映像のような険しい岩礁地帯や根際の砂地に分布し、付近に棲むエビやカニなどの甲殻類を好んで捕食します。実釣時は仕掛けの海底への根掛かりを注意しながら釣る必要があり、そのためにも潮の流れる方向や速さの把握、さらにボートの流れる方向や速さについても考慮する必要があります。アカハタ自体はエサを食った直後に根に潜り込む習性もあるのでフッキング後はアカハタに主導権を渡さぬようヤリトリしましょう
水深22メートルの岩礁周りで撮影したアカハタです。サイズは約35センチで、付近では同サイズのアカハタを他にも複数見掛けました。
水中では水深が深くなるにつれて波長の長い光が吸収されやすいことから赤っぽい色が吸収されます。アカハタも水深20メートル前後でもマスク(水中メガネ)越しに観察したり、水中カメラで撮影すると赤味が弱まったやや黄色味がかった色の魚として捉えることになります。それでも光学的に捉えるので撮影に適した明るささえあれば魚体の模様は判別でき、アカハタと他のハタを判別できます。一方、魚群探知機では超音波の反射によってその存在を捉えることになるので、魚体の色や模様の情報を得ることは困難ですが、暗い状況下においても魚の存在を確認できる点が優位となります。
水深20メートルほどの砂地に根(岩礁)が点在する場所で撮影した体長35センチほどのアカハタです。同じような場所に棲息する魚にカサゴがありますが、カサゴの場合にはその容姿が岩礁にそっくりなので発見しづらいのに対し、アカハタは水中でも目立つ体色なので発見も比較的容易です。
アカハタは目立つ分、外敵から身を守るためにもカサゴよりも泳ぎの能力が高く、また動くエサに対しても積極的に追って捕食します。普段はこの映像のように海底付近に居ますが、ラバージグを使った釣りでは海底から10メートルほど上のタナでもヒットすることがしばしばあります。映像のアカハタには寄り添うように黒い細身の魚が写っていますが、この魚は他の魚に付いた寄生虫を食べることから、”掃除屋さん”の異名を持つホンソメワケベラという魚です。アカハタにとっては寄生虫を食べてもらえるので大人しく、気持ち良さそうにホンソメワケベラによる清掃活動に協力しています。
アカハタは水深5メートル~水深80メートル前後の岩礁やゴロタ石、捨て石周りに好んで棲息し、主に小魚や甲殻類を捕食します。この映像は砂地の傾斜面に人工的に沈めた捨て石付近で撮影したもので、アカハタが棲み付いている様子が写っています。
魚群探知機ではこのように敷き詰められた捨て石であっても一般的な岩礁と同様に画面表示されることが多いので判別は困難ですが、そのどちらであってもアカハタが好んで捕食する甲殻類などが棲息する場所となるのでポイント選定にあたっては特に問題とはなりません。このようなポイントを攻める場合、根掛かりに注意する必要があるのはいうまでもありません。自然のゴロタ石なら角が取れて丸みを帯びていますが、人工的に敷き詰められた捨て石の多くは設置場所が変わらないように映像のように角張ったものが多く、ラインが擦れると切れやすいのでヒット後はすぐに海底から引き離すことが求められます。
アカハタは水深5メートル~水深80メートル前後の岩礁やゴロタ石周りを好んで棲息し、主に小魚や甲殻類を捕食します。かつては関東以南の太平洋側に多く分布する魚として知られていましたが、近年分布域が少しずつ北上する傾向が見受けられます。
魚群探知機でアカハタそのものを見つけるのは難しいので、ポイント探しは魚探に映る海底ラインの凸凹や底質判別機能により棲息場所を推測するしかありません。群れをつくって行動する魚ではありませんが、1尾でもアカハタが釣れた場合には付近には複数棲息していると思って間違いないので付近一帯を丹念に攻めてみましょう。なお、映像にも映っているようにカサゴも棲息場所がアカハタと一致します。カサゴが海底に這っていることが多いのに対しアカハタは海底から2~3メートル浮上することもあり、そのような時には魚探に単体魚として映ることもあります。
イサキの群れが画面の左から右の方へ移動していく様子が写っています。よく見ると浮遊物が画面右から左の方へ流れており、イサキは潮流に逆らうように泳いでいることがわかります。
潮によって流れてくるプランクトンを摂餌するため、潮上に向かって口をパクパクしながら群れ全体が潮上方向へゆっくり移動して行っています。
この水中映像は水中カメラを用いて光学的にイサキを撮影したので体表の縦縞模様を捉えることができましたが、魚群探知機では反射波の到達時間や強度を用いるので体表の縞模様までは捉えることができません。イサキの縦縞は緊張したり、警戒心を持ったりしたときに表れると言われていますが、ゆっくり泳ぐ様子を見るかぎり、緊張や警戒状況の様には感じにくいのですが。もしかしたら我々人間がまだ解明や理解できていないイサキ同士のコミュニケーションや外敵からの防御のためにも体表の模様を変化させることがあるのかもしれません。
水深20メートル前後の岩礁周りで撮影したイサキの群れです。サイズは概ね25センチで、群れ全体が画面の右から左の方へゆっくり移動している最中です。
イサキは群れで行動するので魚群探知機でも捉えやすい魚の1つです。特にこの映像の様に大きな群れの場合にはボートを走らせながらでも魚群を発見しやすいのですが、発見直後に停船しようとしてもボートは惰性で動き続け、魚群を通り過ぎてからようやく停船となりがちです。GPSの航跡を頼りに魚群発見位置まで速やかに戻ってみても魚探画面には先ほどの魚群反応が映らないことも多々あります。その原因の一つはこの映像のように群れが移動していってしまった場合です。釣り場決定の最終段階になったら、停船しやすい船速(3ノット以下)で反応を探した方が結果的に早く群れに辿り着けます。
2020年7月に本動画ギャラリーにて紹介した「イサキ vol.2」ではイサキの群れの特徴として海底から約1メートルほど離れて回遊することに注目し、魚探に映った魚群反応からイサキを特定するためにはその約1メートルの高さが大切な手掛かりになると具体的な水中映像と解説文にて紹介しました。
過去に何度も私自身がスキューバーダイビングで観察・確認した上での発言だったのですが、その傾向を覆す映像を撮影することができたので今回「イサキ vol.3」として紹介します。イサキの群れが回遊する際に海底ギリギリのところを泳ぎながら移動している様子が映っています。過去には海底の根(岩礁)にまとわり付くような魚群反応は”イサキではなくネンブツダイやスズメダイの可能性が高い”とも述べてきましたが、この映像を見るかぎり、一概にそう言い切れないことが判明しました。そして海底ギリギリのところを泳ぐ場合においても思いのほか速い移動が可能であることもわかりました。今後も過去に紹介した内容と異なる事実が判明した場合には随時紹介していこうと思います。
イサキは群れで行動する魚で、潮に乗って流れてくるプランクトンやそれらを食べに集まる小魚や小動物を潮上側を向いて泳ぐことで捕食します。ここで注目したいのはイサキの群れが海底から1メートルほど離れている点で、このことが魚探に映った魚群反応からイサキを特定するための大切な手掛かりとなります。
この映像は海中にそびえ立つ高根の頂上付近で撮影したもので、水深は約15メートル。高根の周囲は水深35メートルまで落ち込むことから高根は約20メートルの高さでそびえ立つ岩礁ということになります。このような高根が存在すると潮の流れ方に変化が生じ、本来なら速く流れて行ってしまうプランクトン類が滞留しやすくなり、魚たちの格好の寄り場となります。この映像では高根に対して右側から潮が当たることで左上側へ潮が舞い上げられている様子が浮遊物の動きからも読み取ることができます。仕掛けを降ろす際にはエサを潮に乗せて魚の口元へ送り込むようなことを意識すると釣果が上向きます。
イサキは水深10メートル~50メートルの岩礁周りに群れで行動する魚で、日本近海では東北地方以南で広く見られます。似たような場所にはマアジも分布しますが、マアジの場合は沖合の水深150メートル付近でも釣れるのに対し、イサキは沿岸部の前述したような水深の範囲内に限られます。
映像の前半には映っているのはサイズが20センチ級までのイサキで大きな群れを形成しています。後半に映っているのは30センチ級のもので群れは小規模でした。サイズと群れの大きさには相関があるのかもしれません。なお、サイズが大きなものは岩礁の隙間やオーバーハング部分の下側に居ることが多く、このような場所に居るときにはボートの送受波器から発信した超音波が岩礁に邪魔され、その陰に存在するイサキをとらえることが困難になります。魚探に魚群反応が映っていないのに、良型イサキが釣れるということがありますが、このようなパターンなのかもしれません。
この映像は水深15メートルの険しい岩礁地帯で撮影したもので、岩礁と岩礁の隙間付近に体長40センチ級のイシダイが群れている様子が写っています。
映像にはイシダイ以外にもカンダイやニザダイも映っており、付近一帯がこれらの魚たちにとってのエサの宝庫であることが窺えます。いずれの魚もエビやカニなどの甲殻類やサザエやキサゴなどの巻貝を好んで食べるのでそれらが多く分布する岩礁周りに集まります。イシダイは古くから磯釣り師の憧れのターゲットとして人気がありますが、最近では船から狙う人も増えてきました。しかしながら、この映像の様に岩礁と岩礁の隙間に居るイシダイは魚群探知機で捉えるのが難しく、棲息場所を見つけるまでは足繁く海へ通わなければならないことから船釣りにおいても憧れのターゲットであることには変わりありません。
この映像は水深15メートルの根際の砂地にて撮影したもので、海底から1メートルほどの高さを体長40センチ程のイラが泳いでいました。ダイビングで観察するかぎりこの映像のように単独行動する魚という印象です。
イラはベラ科の魚で、エビやカニといった甲殻類や貝類を主に摂餌しています。釣り人にとってはマダイやイシダイを狙っていてヒットすることがあります。その重量感や引きの強さからヤリトリの途中では本命が掛かったものだと勘違いさせられることがしばしばあり、その正体がイラだと判った瞬間に釣り人をガッカリさせる魚の一つですが、最近ではイラの美味しさが知れ渡り、食用として喜んで持ち帰る人が増えてきました。
水深16メートルほどの岩礁地帯で見掛けたウマヅラハギの映像です。映像には近くにマダイ、アカハタ、メジナなどが映っており、この場所が様ざまな魚たちの寄り場になっていることが伺えます。
ウマヅラハギは海底付近にすんでいる貝やエビ、カニ、水生昆虫などの底生生物を好んで食べ、それらが多く分布する岩礁地帯でよく見掛けることができます。普段は底生生物を探しているので遊泳層が海底付近となりますが、雑食性でもあることから釣り人が撒いたコマセを求めて宙層や表層にまで浮上することもある食欲旺盛な魚です。カワハギと同様にホバリングしながら摂餌するので釣り人に気づかれないようにエサのみ盗み取るのが上手いので釣り人を熱くさせるゲーム性の高い魚の一つです。
この映像は水深18メートルの岩礁地帯で撮影したもので、2尾のオオニベが写っています。成長すると体長2メートル近くにまで達する大型の魚ですが、この2尾は1メートル弱のものでした。それでも映像の途中で一瞬写り込んでいるイサキ(30センチ級)に比べればとてつもなく大きいことがお判りいただけると思います。
オオニベは千葉県から東シナ海にかけて広く分布しているものの魚影が濃いのは限られたエリアだけであり、日向灘(宮崎県)が最も知られたフィッシングフィールドになっています。海水温の上昇が原因かは不明ですが、昨今、千葉県の定置網にも稀に入るようになってきた・・・ということを小耳に挟んでいましたが、まさか自分のダイビング中に遭遇できるとは思っておらず、水中を発見した時は本当に驚きました。嬉しさのあまりカメラを持って追っかけましたが、当然のごとくダイバーになれていないので警戒心からか逃げるように泳ぎ去ってしまいました。
この映像は水深23メートルの砂地に設置されたブロック形状の漁礁付近で撮影したもので、海底から3メートルほどの高さをオオモンハタが泳いでいました。サイズは体長45センチ程で、単独での行動でした。
水中でハタ類を観察してみるとアカハタやキジハタはダイバーを警戒してすぐに身を隠すことのできる岩礁や魚礁などのストラクチャーから離れることが少なく、必ずそれらの近くで見掛けることが多いのですが、オオモンハタはストラクチャー等から離れ、この映像の様に海底から数メートル上を泳いでいる姿を多く見かけます。オオモンハタの遊泳能力が高く、ダイバーから逃げられる余裕があるのでしょうか? タイラバをはじめとしたルアーフィッシングにおいても海底からのリトリーブで一番上層までルアーを追ってくるのがこのオオモンハタだと感じています。
この映像は水深 20 メートルほどの海中で撮影した 40 センチ級のオオモンハタです。成長すると体長 50 センチ以上に達することや、水深が比較的浅い沿岸部にも棲息していることから身近で狙うことのできる大物として人気の釣り物となっています。
ボートフィッシングではサバの切り身や冷凍エビなどの生エサ、あるいは活きた小魚を使った泳がせ釣り等で従来から釣られてきましたが、昨今人気が高まっているのがジグヘッド+ソフトルアーを用いるルアーフィッシングです。ボートからルアーを遠投し、リトリーブ(巻き上げ)によって広範囲を探りつつ、海底から中層までの遊泳層を抜けもれなく探ることができるので好釣果を期待できます。岩礁付近のみに分布するアカハタやキジハタに対し、オオモンハタの行動範囲はこの映像からもわかる様に岩礁のみならずその周辺の砂地までと広く、前述したソフトルアーを遠投し、リトリーブする釣法が理に適っていることがわかります。
水中でオオモンハタを観察してみると、カサゴ類よりも活発に捕食対象を求めて行動している印象があります。とはいえ、捕食にともなう移動距離が長いということではなく、自分が棲息するテリトリーの範囲内で積極的に捕食対象を探し回るという印象です。
釣り上げたオオモンハタをボートのイケス内に活かしておくと、その後エビやカニなどの甲殻類を吐き出すことがよくあります。エビやカニは普段は岩礁などの海底に棲息するので、それらを捕食しようと探し回るならオオモンハタも海底方向ばかりに目を向けることになると考えられますが、実際に水中で観察してみると海底方向ばかりではなく、上方向にも何か捕食の対象となるものが存在しないか目を向けています。仕掛けの着底とともにヒットすることがよくあるのはこの映像のようにオオモンハタが上方向にも目を向けて捕食対象が存在しないかを探しているからかもしれません。
私がスキューバダイビングで潜る関東近郊の海においてはここ数年、水深20メートル以浅でオオモンハタやアカハタを観る機会が増えています。以前は岩礁周りにはカサゴが常駐し、ごく稀にハタ類を見掛ける程度だったのですが、昨今はカサゴ類に近い頻度でハタ類が見られるようになってきました。
海水温の上昇が影響しているのかどうかは不明ですが、ボートフィッシングにおいてもオオモンハタやアカハタが釣れる頻度が上がってきていると感じています。ダイビングで観察した範囲で申し上げると、ハタ類の中でもオオモンハタは険しい岩礁地帯以外に平坦な砂泥地にも広く分布している姿をよく見かけます。ハタ類=岩礁周りという先入観があるため「なぜ、こんな所に居るの?」と毎回驚かされますが、この状況を考えると、ボートが流され岩礁帯から外れたとしても、しばらくはオオモンハタは狙い続けられるのでは・・・と感じています。とにかく、魚からのアタリが届いた時の魚探画面を脳裏に焼き付け、次回のポイント探しに活かしましょう。
オオモンハタは水深5メートル~50メートルの岩礁周りに生息し、日本近海では房総半島より南西方面に広く分布する魚です。同じハタ類のマハタやアカハタが険しい岩礁帯に生息するのに対し、オオモンハタは小さな根が点在するようなエリアで根と根の間の砂礫地などでも多く見られます。
大きなものでは50センチを超すものも存在します。ヒットした後の引きが強いことでも知られ、映像にある30センチ級のものでも強烈な引きが味わえるので近年ロックフィッシュファンの間でもオオモンハタは人気のターゲットとなっています。風や潮流の影響を受けて流されるボートからロックフィッシュを狙う場合は根掛かりがつきものですが、オオモンハタの場合には前述したようにマハタやアカハタほど険しい場所を攻める必要が無い点もメリットの一つであり、引きの強さと食味の良さから今後ますます注目を浴びるターゲットとなるでしょう。
根際の砂地でジッとしているカサゴの映像です。カサゴには多くの種類がありますが、この映像のカサゴが最も浅い沿岸部に棲息する身近なもので、標準和名カサゴという魚種になります。カサゴ類は水深の違いにより他の種類のものが釣れ上がることが多く、魚種によって棲息する水深が異なることを実感できます。
カサゴ類の食性は甲殻類や多毛類、さらには小魚を捕食するので、それらが集まりやすい岩礁(根)地帯やその周辺の砂泥地が主な棲息場所となります。映像にあるようにカサゴは普段、海底に這った状態にあることが多く、魚群探知機でカサゴそのものを見つけるのは困難なので、ポイントは棲息していそうな水深、海底底質、海底地形から探す必要があります。この映像では点在する根と根の間の砂地にジッとしていますが、根のてっぺん(頂上)付近に居ることも多く、根の凸凹を丹念にトレースしながら探っていく必要があります。その際は根掛かりにも注意が必要で、ヒット後には根の隙間に潜られないように速やかに根から引き離す必要があります。
岩礁の上でジッとしているカサゴの映像です。すぐ近くにはネンブツダイがたくさん群れており、それらを狙って待機している状況です。カサゴはあまり泳ぐのが得意でないのでネンブツダイの方から近づいてくるのを待ち、射程範囲内に入ったら突然襲い掛かります。
カサゴは小魚をはじめ、カニやエビなどの甲殻類、あるいはイソメやゴカイなどの多毛類などあらゆる小動物を捕食しますがいずれの場合でも自ら長い距離を泳ぎ回って捕食するようなことはせず、捕食対象の方から近づいてくるのを岩に成りすましてジッと待つ魚です。つまり、カサゴを釣るには仕掛けをカサゴが居るところへ近づけていく必要があります。しかしながら、映像をご覧いただくと解るとおり、カサゴの棲息場所は擬態しやすい岩礁周りが多く、仕掛けが根掛かりしやすい所となります。根掛かりしにくい構造の仕掛け、アクション、ボートコントロールなど様々なテクニックを駆使しながら、水中をイメージして釣ることが大切です。
岩礁帯に棲息するカサゴの映像です。海底付近にジッとしていることが多いので魚群探知機では捉えにくい魚の一つですが、岩礁やゴロタ石、ストラクチャー周りに棲息するので魚探で海底地形をチェックすることで棲息場所は比較的容易に見つかります。
容姿そのものが岩のようなカサゴは自身の存在に気づかれないように岩礁やゴロタ石、ストラクチャー周りにジッと身を隠し、エサとなる小動物が近づいて来たら襲い掛かって捕食します。この映像ではカサゴ以外に潮流による浮遊物の流れ方についても注目して欲しいのですが、映像前半が潮の流れが止まっている状況でカサゴは岩礁の上でジッとしており前述したようにエサが来るのを待っている状況です。一方、映像の後半は潮が流れている状況で活性の上がったカサゴはエサを求めて潮上方向へも泳いでいく活動的な一面を見せています。
カタクチイワシは泳ぎながら口を大きく開けることで海水を取り込み、エラでろ過することで海水とともに取り込んだ動物性プランクトンや植物性プランクトンを摂食します。この映像ではわかりにくいのですが、この時も摂食の真っ最中でした。
サビキ仕掛けでも手軽に狙うことのできるカタクチイワシは体長15センチほどの小さな魚ですが、食味が良く、古くから日本人には目刺し、煮干し、アンチョビなどとして馴染み深い魚となっています。人間の食用はもちろんのこと、釣りにおいてもとても有効なエサとなります。具体的なターゲットとしては小さなものではメバル、カサゴ、ソイなど、大きなものではヒラメ、マゴチ、マダイ、青物など・・・多くの魚がカタクチイワシを好んで捕食します。自然界において青物類に追われている時はこの映像のように口を開けながらゆっくり泳ぐのではなく、抵抗にならないよう口を閉じ、猛スピードで逃げることになります。
カタクチイワシは内湾から沖合いまで、沿岸域の海面近くに大きな群れを作って行動する魚です。初夏から秋にかけては、堤防からのサビキ釣りでも手軽に狙うことができ、食用としては煮干しや目刺(めざし)等に利用されている魚です。
人類による食用以外にも、自然界ではカモメなどの海鳥や肉食魚などからも狙われやすい天敵の多い魚であり、食物連鎖の上でも重要な生物となっています。この映像は天敵から襲われていない状況ですが、天敵から襲われるような状況の時には群れの密集度が増し、遠くから見るとあたかも大型の魚が存在するかのように見せ、天敵から身を守ります。海中で天敵から執拗に追い回されると逃げ惑う際にカタクチイワシからウロコが取れ、それらが海中をキラキラ漂っていることをボート上からも確認でき、近くに大物が存在するという指針になります。
カマスは群れを形成し、エサとなるイワシ類の稚魚を追って水深5メートルほどの浅場から水深200メートルを超えるような深場にまで回遊します。一方、自らも他の大型魚からねらわれやすく、そのような状況の時には群れの移動が速くなる傾向があります。
群れを形成しているので魚群探知機では反応を捉えやすいのですが、移動が速いので群れが去るまでに仕掛けをタナまで落とす必要があります。特に釣り場の水深が深く、魚群が下層の場合には仕掛けの降下に時間が掛かるので速やかな降下が要求されます。ハリ数が多い仕掛けを使う場合には1尾ずつ釣り上げるのではなく、複数のハリに食わせてから仕掛けを回収した方が数を伸ばす上で有効です。なお、表層付近を回遊している群れを目視確認できる場合には、群れの移動を先読みしてトップウォータールアーをキャストすると速い群れの移動にも対処できます。
この映像は水深18メートルほどの海中で撮影したもので、体長20センチ級のカワハギが写っています。海底は白っぽく砂地に見えますが実は高低差の小さな岩礁が連なるいわゆる平根で、場所によってその上に砂が堆積しています。
カワハギは岩礁周りや砂泥の中に生息するゴカイ、貝類、ウニ、甲殻類など様々な小動物を食べます。小型のカワハギは群れで行動することが多いのですが、成長するにつれ単独で行動することが多くなり、さらに縄張り意識も強くなるとダイビングで観察する範囲では感じ取れます。
この映像では2尾のカワハギが互いにくるくる回る様子が写っており、一見求愛行動に思われがちな行動です。しかしながら、実はこの2尾はどちらもオスであり、くるくる回る行動は縄張り争いのために互いに相手を追い回すことでこのように回ってしまっているのです。
縄張り意識の強い魚なので、ボートを停めてカワハギを狙い続けると付近のカワハギを釣り切ってしまうことにも繋がり、以降は釣れにくくなる可能性もあるので、ボートを移動させながら攻める場所を変えていく方がいいでしょう
水深16メートルの根際の砂地で撮影したカワハギです。サイズは25センチ弱で、砂地にて単独で摂餌行動していました。
映像でも分かるようにカワハギの摂餌は泳ぎ回りながら行うのではなく、ホバリングと言って停まった状態で行います。それはカワハギが自然界で摂餌するもの(貝類や甲殻類、ゴカイなど)の多くが、普段はジッとしているものが多いためです。摂餌対象が海底の砂の中に棲息している場合には、口に含んだ海水を強く吹き出すことで砂を避け、それらを見つけます。ホバリングでは尾ビレは使わず、第2背ビレと尻ビレそして胸ビレを上手に使って身体を安定させます。岩や海藻に付いている甲殻類を摂餌する時には普段の泳ぐときと同じ姿勢で摂餌しますが、砂の中のエサを摂る時には映像の様に逆立ちするような姿勢になります。
11月下旬にスキューバダイビングで水深23メートルの海中を撮影した映像です。単独で摂餌活動しているカワハギが写っています。付近一帯の海底底質は岩礁で所々に海藻が生えています。
平根のようにフラット(平坦)な岩礁なら底潮が一方向に流れやすいのですが、この映像の様に高さ2メートルほどの凸凹が存在するだけで海底付近の潮の流れ方は複雑に変化します。海藻や浮遊物の動きが左へ行ったり、右へ行ったりしていることからも流れ方が複雑であることが分かります。そんな状況下においてもカワハギはホバリングしながら海底のエサを探し求めています。口から水を吹き出し、摂餌の邪魔となる堆積物を除去しつつある程度の堆積物ごと口に含み、口の中でエサを選別して不用なものを吐き出します。釣り人が垂らす仕掛けのアサリエサに関しては選別の必要がないのでカワハギが夢中になるのもわかりますね
9月~10月にスキューバダイビングで水中を観察すると水深15メートル付近の砂地に根(岩礁)が点在するような場所でカワハギをよく見掛けます。単独で行動するものもあれば、2~3尾で行動するもの、あるいは10尾以上の群れで行動するものなどいろいろあります(映像参照)。
摂餌のためにはホバリングすることが多く、また(平常時には)泳ぎが遅いカワハギは魚群探知機にも映りやすい魚の一つです。しかしながらカワハギの棲息場所には他にも同居している魚が多く、それらもカワハギと同様に魚探に映りやすいので画面内のどの反応がカワハギなのかを判別することは難しいのが実状です。特にキタマクラはカワハギと同様にホバリングが得意なので判別困難です。この水中映像のようにカワハギしか居ない状況であれば実際にカワハギを釣り上げた時に魚探画面に映っている単体魚の反応そのものがカワハギだと決定できるのですが・・・
9月に水深15メートルのガレ場で撮影したカワハギの映像です。水温が高い時期にはこの映像のように単独で行動する姿をよく見掛けますが、秋から冬にかけて水温が下がり始めると比較的水温が安定している深場に落ち、群れで行動することが多くなります。
この映像のように海底付近でエサを探している状況では魚群探知機の送受波器から発信した超音波が海底とカワハギのそれぞれで反射したエコーを分離しずらく、カワハギそのものの反応を捉えることが難しくなります。経験上、少なくとも海底から30センチ程度は浮いていないと捉えづらいと感じています。しかしながら、たとえ魚探画面上に単体魚としてカワハギを捉えられていたとしても、近くに他の魚種が存在する場合にはカワハギを特定するのは至難の業です。この映像にはカワハギの他にもホシササノハベラやイトベラ、そしてキタマクラが写っています。
砂泥地でエサを探しながら泳いでいるカワハギの映像です。10月頃は水深10~15メートルの範囲の砂泥地にカワハギが広く分布しており、水温が下がっていくこれからの季節に備えて一生懸命捕食活動を行なっています。
カワハギが探し求めているものは砂や泥の中に居るゴカイ、貝類、甲殻類などの小動物で、それらを探し出す際には口に含んだ海水を勢いよく吹き出し、砂や泥をまき上げて見つけるという方法です。よく見ると自分が噴き出した海水によって身体が後退しないように背ビレや尻ビレを動かし、まき上がった砂や泥を除去するために胸ビレを動かしているようで、大変興味深い動きですね。
水深23メートルのダイビングポイントにおいて中層に現れた20尾ほどのカンパチの映像です。いずれもサイズは70センチ前後の3キロ級で、ゆっくり悠然と泳いでいました。
映像には映っていませんがこの場所の海底にはブロック漁礁が設置されており、その周りには小型のイサキが数多く群れていました。カンパチはそのイサキを捕食するために集まって来ているようでしたが、イサキの群れのすぐ上に私がカメラを構えて陣取っていたためにカンパチは捕食行動に移行できず困っているようでした。私が居なければ、カンパチ達はタイミングを見はからってイサキに襲い掛かるのだと思います。
魚群探知機で下層にベイトフィッシュの魚群が映り、中層に大型の単体魚が複数映し出されるような時は水中でこのような状況となっているのかもしれません。魚探画面に映し出された情報から水中の様子をイメージすることはボートフィッシングにおいてとても大切なアクションです。
カンパチは体長1メートルを超えるような大型のものでは単独行動する場合もありますが、1メートル以下のものの多くはこの映像のように群れで行動しています。根周りに群れているアジやイサキを捕食しますが、その際にカンパチの群れはワンチームとなって行動します。
この映像では高根の上側に小型のイサキが多数群れていて、画面向かって左側の潮上方向を一様に向いて泳いでいます。ワンチームとなったカンパチ5尾は画面右側(潮下側)からイサキに襲い掛かっています。実はこの映像撮影時以外にも襲い掛かる場面を何時も観察していますが、そのほとんどが背後(潮下方向)からでした。一般的には魚の視野は広いので、背後から襲い掛かったとしてもイサキに気づかれているのかもしれませんが、潮流に逆らって逃げざるをえなくするために潮下方向から襲い掛かっているのかもしれません。真実を知りたいですね。興味が尽きません。
カンパチは岩礁周りに分布し、付近に生息するアジやイサキを捕食します。魚群探知機はカンパチを捉えることができますが、画面に表示される反応からカンパチを判別するのは難しいのが実状です。カンパチポイントの捜索法としては逃げ惑う小魚類の反応の変化に注目することをオススメします。
映像はカンパチによる捕食行動の様子で、10尾ほどのカンパチがチームを作っては岩礁付近に群れているイサキの幼魚に狙いを定め何度も繰り返し襲い掛かっています。その都度、イサキが逃げ回り、まとまっていた群れの形が大きく乱れ、変化が生じます。小魚の群れの上にボートを停め、画面に映し出される魚群の”厚み”が緩やかに変化している時はカンパチ等の天敵類が近くに居ないことを意味し、 “ 厚み “ が激しく変化するような時には今まさに天敵に襲われているい状況であると推測できます。魚探画面を見ながら水中の食物連鎖をイメージしながらツリイトを垂らすと、釣りの楽しさが倍増します
カンパチは熱帯・温帯海域に分布し、日本近海では東北地方以南で広く見られ、水深10メートル~水深150メートルの岩礁周りに生息し、群れで行動することの多い魚です。ブリと同様にイワシ類も捕食しますが、どちらかといったら高根周りに居ついたアジやイサキ類を主に捕食します。映像はカンパチの捕食行動で、高根周りに付いたイサキの幼魚に狙いを定め何度も襲い掛かっています。映像のカンパチはサイズが50センチ級ですが、10数尾の群れで行動しています。追い回し続けるのではなく、追っかけては通り過ぎ、一旦、ベイトフィッシュ達を安心させておいて再び、急襲するような状況をダイビングでは観察できました。カンパチの捕食行動での泳ぐスピードはとても速く、あっという間に魚探が発する超音波の指向角の範囲を通過するのでカンパチそのものを魚探でとらえるのは難しいのですが、高根周りに付いたベイトフィッシュは見つけやすいのでカンパチのポイント探しの指針となります。
水深18メートルの岩礁周りで撮影したキンメモドキです。サイズは5センチほどで、岩礁にまとわりつくように群れていました。
キンメモドキをボートフィッシングで狙うことはまずありませんが、ボートフィッシングとは深い関りがある魚の一つです。というのもボートフィッシングでターゲットとするメバル、カサゴ、ハタ類、ヒラメなどはキンメモドキを捕食対象としているためです。同様に捕食対象となることの多い魚にイワシ類が存在しますが、キンメモドキは岩礁周りから離れることが少ないうえ、泳ぎが遅く、群れを形成する密度が濃いのでイワシ類に較べ捕食しやすいので人気があるのかもしれません。水深20メートル以浅の岩礁周りでキンメモドキを見つけると、その近くには捕食するタイミングを見計らっている前述したようなターゲットがよく見られます。
水深20メートルほどの魚礁周りで見つけた体長15センチほどのムツの群れです。ムツは仔魚から幼魚までは内湾の岩礁帯や潮溜まりで生活し、成長とともに深みへ移動する魚です。この映像ではムツの群れの中にアジやネンブツダイも混じっています。
現在はムツ科ムツ属にはムツとクロムツの2種があり、両者の判別は魚類研究者でなければ困難といわれるほど酷似しています。強いてあげれば、違いは体色くらいであり、ムツは金紫褐色、クロムツは黒紫褐色となります。しかしながら、水中で観察しても体色は判別しずらいので、本サイトでは赤ムツに対抗して黒っぽいムツということでクロムツと表記させて頂きました。釣りでクロムツを狙う時には水深100メートル以深に分布する成魚を狙うことになりますが、その水深でのダイビングは困難なので浅場に分布する幼魚の生態を参考にして頂ければ幸いです。
通称クロムツには標準和名「クロムツ」と「ムツ」の2つがありますが、見た目での判別が難しいのでよく混同されます。どちらも成魚になると水深200メートル以深に分布しますが、幼魚ではこの映像のように浅場に分布します。
この映像は水深15メートル付近で撮影した幼魚で、15センチ前後の体長のものばかりでした。映像からもわかるように群れで行動しています。釣りでねらうのは前述したような水深(200メートル以深)に分布する成魚となるので、ダイビングで撮影することは困難です。しかしながら、ハリが複数付いた胴付き仕掛けを使った釣りでは多点掛けとなることも多いので深場における成魚も浅場の幼魚と同様に群れで行動していることが想像できます。深場釣りは魚の取り込みに時間が掛かるので1尾掛かった段階でリールを巻くのではなく、複数掛かってから巻き上げたいですね。
コウイカは水深5~60メートルの砂地や砂れき帯に生息し、単独で行動することの多いイカで、北は青森県から南の太平洋沿岸及び日本海沿岸に分布します。背部の外套膜の内側に甲羅状の骨があることにより'甲イカ'と名付けられ、また多量のスミを吐くことからスミイカとも呼ばれています。
映像にあるようにコウイカは海底付近にじっとしていることが多く、その姿はまるで海底に転がる石コロそっくりなのでダイビングで見つけるのにも苦労します。コウイカが居ることを知らずに近づいてくるエビ、カニ、シャコなどの甲殻類や、弱った魚などをコウイカは捕食します。コウイカの遊泳層は海底からせいぜい 1メートルであり、群れを形成しないので魚群探知機でコウイカそのものの反応を捉えるのは困難ですが、捕食行動に適した好条件の場所には複数いることが多いので、1パイ釣れたら付近一帯を丹念に攻めることが釣果を伸ばす上では必要で、GPSプロッタの使いこなしが有効な釣り物の一つです。
水深21メートルの根際の砂地で撮影した80センチ級のコブダイです。一見、タイの仲間のように見えますが、ベラ科に属している魚で、沿岸部の水深10〜30mくらいの岩礁周りや藻場に棲息し、貝類やウニ、甲殻類を捕食します。
頭部に大きなコブがあるのが特徴ですが、それは成長したオスならではのもので、実ははじめはすべてメスで、成長過程においてオスに性転換するのです。小型のものは複数尾で泳いでいるのを見掛けることもありますが、性転換した後のコブのある大型のものは単独で行動しているものがほとんどです。
釣りの世界ではイシダイ狙いのゲストとして釣れ上がることもありますが、特に寒い時期の食味の美味しさから専門で狙う人も増えてきました。
水深22メートルの根際の砂地で撮影したコロダイです。サイズは50センチ級で、2尾で行動していました。
コロダイは南紀や西日本など比較的暖かな海の浅場の岩礁周りに分布する魚で、昨今は関東の海でも見かけることが増えてきました。主に甲殻類やゴカイ類を食べ、大型のものは小魚も捕食します。この映像にあるように海底から数メートル上をゆっくり泳ぐので魚群探知機でも捉えやすい魚ですが、反応表示からコロダイを断定することは他の魚と同様に難しくなります。釣り人で専門に狙っている人は少ないのですが、棲息場所・遊泳層が似ているのがマダイやハマフエフキで、マダイらしき魚探反応だと思って仕掛けを降ろしたらコロダイだったという経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
水深18メートルの根際の砂地で撮影したゴンズイの群れで、体長10センチ前後のものが200尾ほど集まっていました。ゴンズイはナマズの仲間で口の周辺に4対(8本)のヒゲがあります。体色は茶褐色で2本の黄色い縦縞があるのが特徴で、成魚では体長20センチくらいになります。
比較的水深が浅い沿岸部の岩礁周辺に棲息し、この映像のように数百尾という数で密集した群れを形成していることが多くあります。これは外敵から身を守るためと考えられています。釣りでゴンズイを専門に狙うことは少ないのですが、他の魚を狙っていたら釣れることがあります。背ビレと胸ビレに毒棘をもっていることから釣れた後の扱いに注意する必要があるので、どちらかというと釣り人からは嫌われている魚の一つです。
この映像のシマアジは体長30センチ前後で、30尾~50尾の群れを形成していました。シマアジは口には歯がないので、海水とともに海底の砂を吸い込むような食べ方をすることで砂の中に棲息するイソメ類やエビ、カニといった甲殻類をエラで濾すことで捕食します。
水深20メートル前後のポイントにてスキューバダイビングで観察するかぎりでは砂の中に棲むエサを求めながらシマアジは移動を繰り返していました。海底から2メートルほど浮いて移動することや、群れを形成する数が多いことから魚探には映りやすいはずですが、この映像のように海底地形に目立った変化がない砂地に分布している場合にはボート上からシマアジの居場所を探すことは難しいのが実状です。1尾でもシマアジを釣ることができたら、以降はコマセを利かせ続けることで移動を繰り返すシマアジをボートの近くに足止めすることが大切であり、手返しよく仕掛けを降ろすことで同じ群れの中から複数尾ゲットすることが理想の釣り方となるでしょう。
水深100mより浅い沿岸部で潮通しのいい岩礁地帯やその周辺の砂地に分布するショウサイフグは数百という数で形成される群れで行動する魚です。食性としては潮流によって運ばれてくるプランクトン類や甲殻類や多毛類、さらには砂地に棲息する貝類などを食べる雑食性です。
この映像では群れの移動時における形状が球状であることがわかります。これはショウサイフグに限ったことではありませんが、密集して行動することで大きな生物だと思わせ、外敵から襲われないようにする効果があると言われています。映像後半は潮流がとても速い状況下で撮影したもので、潮流に逆らって懸命に泳ぎ続けているものも居れば、砂に潜って潮流が緩くなるのを堪え凌いでいるものもいます。
ショウサイフグはとても美味しい魚ではありますが、筋肉は弱毒、皮膚や内臓は強毒~猛毒なので必ずフグ調理の有資格者に捌いて貰うようにして下さい。
岩礁帯と砂地の境目付近で撮影したシロギスの映像です。警戒心が強く、初めのうちは海藻に隠れてなかなか姿を現さなかったのですが、時間の経過とともに姿を見せるようになったので撮影することができました。サイズは25センチ級の良型でした。
エサらしきものを見つけて口に吸いこんだり、吐き出したりを2~3回繰り返しています。違和感があったのか?お口に合わなかったのか?定かではありませんが、釣りの仕掛けに対しても違和感があれば吐き出してしまうことが想像できます。
群れで行動することが多いのですが、見通しのいい場所ではマゴチやエソ、ヒラメといった外敵から狙われることがに多いためか、なかなか良型には出あえません。その点、この映像のように海藻が生えている場所では外敵から身を守ることができて長く生き延びられるためか、良型に出あえる確率が高くなります。
シロギスは沿岸部の水深0~30メートルの砂地に分布するので、身近な魚として釣り人から人気のターゲットとなっています。この映像のように群れで行動し、その移動が速くないので1尾釣れると立て続けにヒットすることがあります。
遊泳層は海底から30センチ程度であり、その範囲内にある微小な浮遊生物や砂の中に棲息するゴカイ類を捕食します。砂地でもフラット(平坦)な場所よりは窪みなどによる海底地形に変化のある場所に前述したような捕食対象が集まりやすいのでそれらを求めてシロギスも集まります。ただし、シロギス自体もマゴチやヒラメ、エソ類から狙われやすく、隠れ場所が少ない砂地では長く生き延びた良型シロギスに出あえる確率が低くなります。良型は天敵から身を隠すことのできる岩礁や海藻類などが存在するいわゆる根際の砂地に多く分布している傾向にあります。
この映像は水深19メートルほどの海中にて撮影したスズメダイで、海底にはコンクリートで固めたブロック状の漁礁が設置されています。砂地にこのような漁礁を人工的に設置することで魚にとっての餌場、休憩所、逃避場、産卵場の機能が得られ、多くの魚が集まるようになります。
スズメダイ自体を狙うことは少ないのですが、アジやイサキを狙っていてスズメダイが釣れ上がることはよくあります。映像からも分かるように群れで行動する魚で、その群れを魚群探知機でキャッチした反応表示が同様に群れで行動するアジやイサキの反応と酷似するためです。違いを強いて挙げればアジやイサキは海底から10数メートル上を泳ぐこともありますが、スズメダイの場合にはこの映像にあるとおり海底から離れてもせいぜい3メートル程度となります。
この映像は水深20メートルほどの海中で撮影したもので、画面いっぱいに写っている魚がネンブツダイです。ネンブツダイは岩礁やストラクチャー(構造物)の付近に密度の高い群れで分布し、大して泳ぎ回ることなく、岩礁やストラクチャーに纏わりつくように漂っています。
同様のポイントにはアジが分布していることも多いのですが、アジは岩礁やストラクチャーに纏わりつくことは少なく、エサを求めて回遊していくために数メートル離れて群れている傾向にあります。ボート上から魚群探知機で岩礁やストラクチャー付近に集まる魚群を発見した時、その群れが岩礁やストラクチャーに纏わりついているのか? 或いは少し離れているのか? でその魚群反応の正体を推測するといいでしょう。
なお、ネンブツダイと同様に岩礁やストラクチャーに纏わりつくような魚は他にキンセンイシモチ、スズメダイ、サクラダイ、キビナゴなどがあります。
この映像は水深 23 メートルほどの海中にて撮影したもので、海底にはコンクリート製の角型漁礁が設置されています。砂地にこのような漁礁を人工的に設置することで魚にとっての餌場、休憩所、逃避場、産卵場の機能が得られ、多くの魚が集まるようになります。
映像において角型漁礁付近に数多く群れている魚はネンブツダイで、この魚自体を釣りで狙うことはほとんどないのですが、群れの密度が高い場合には魚探反応を読み誤ってしまうことがあるので注意が必要です。この映像のような状況の時にボートで真上を通過し、魚探で反応表示を確認すると、ネンブツダイの群れを捉えることはできますが、角型漁礁そのものを捉えることが困難な場合が出てきます。それはこの映像の様にネンブツダイの群れが漁礁を包み込むように覆っている場合で、なおかつ魚群の密度が高い場合です。そのような状況下では”海底付近に密度の高い魚群が存在する”あるいは”海底から岩が隆起している”と認識するだけで、漁礁の存在には気づきにくくなります。仕掛けを下ろした時に根掛かりさせてしまい、その時初めて漁礁の存在を気付くということもよくあります。そうならないためにも海底付近の密度の高い魚群反応には注意が必要であり、高分解能を実現する魚探が有利となります。
水深22メートルの根際の砂地で撮影した70センチ級のハマフエフキです。ハマフエフキは小型のものは群れで行動しますが、大型のものはこの映像のように単独で行動します。
エビやカニなどの甲殻類や貝類を捕食し、大型のものは小魚も捕食します。普段はゆっくり泳いでいますが、小魚を捕食する時の泳ぎは力強く俊敏です。その引きの強さと、クセのない食味の良さが高く評価され、沖縄や南紀では古くから人気の釣り物となっています。特に水温が高い時期には沿岸部にも分布しており、陸からでも釣ることのできる大型魚として大人気のターゲットとなっています。
ハマフエフキに寄り添うように行動しているのはシマアジの幼魚で、こうして大きな魚に寄り添うことで外敵から身を守っています。
水深21メートルのブロック漁礁が設置されたダイビングポイントにて撮影した映像で、数多く群れているのは体長15センチ前後のイサキになります。
冒頭に1尾の逃げ惑うイサキを執拗に追い回しているのが80センチ級のヒラマサになります。ヒラマサもキビキビ動いてイサキを追っていますが、このイサキはなんとか捕食を免れることに成功した模様です。その後に数多く映っている大型の青物はブリで、そのどれもがイサキを捕食しようとチャンスを窺っています。襲い掛かる瞬間だけは俊敏に泳ぎますが、それ以外の時は捕食相手に警戒感を与えないようにするためか? ゆっくり泳いでいます。襲い掛かった瞬間にイサキの群れ全体の形状が大きく変化し、この状況は魚群探知機でも不規則な群れの形状として認識することができます。魚探ではフィッシュイーターそのものの反応をキャッチできなくても、ベイトフィッシュの群れの形状の変化からフィッシュイーターの存在をある程度推察することができます
高根周りに群れているイサキの幼魚を求めて1尾のヒラマサが捕食行動している映像です。ヒラマサは浅い海に生息する魚で、好んで捕食する小魚(イワシ、アジ、イサキ、サバなど)が沿岸部に接岸している時には陸からでも狙うことのできる大型魚ということで夢のある人気のターゲットとなっています。
撮影したポイントは外洋に面した潮通しのいい水深22メートルの砂地に高さ約8メートルでそびえ立つ高根周りでした。高根の潮が当たる側には潮によって運ばれてきたプランクトンが滞留し、それらを求めて小魚が集まるので、それを目当てにヒラマサ等の大型魚も格好のエサ場として集まります。とはいえ、この映像のようにヒラマサが単独で捕食行動している時には捕食に苦労している姿をよく見掛けます。何度襲い掛かっても小魚に逃げ切られてしまうような状況です。ジギングでヒラマサを狙う際には、スローなジャーク(しゃくり)が有効なことがあることとも関係しているのかもしれません。
ヒラマサは熱帯・温帯海域に分布し、日本近海では北海道南部以南で見られ、主に沿岸部や沖合の浅い海域の根周りに生息しています。この映像にもあるように単独か小さな群れで行動することの多い魚で、回遊するイワシ類の他にもカンパチと同様に高根周りに居ついたアジやイサキ類を捕食します。映像の前半にはイサキの幼魚の群れが在り、ヒラマサがそれらに狙いを定め、今にも襲い掛かろうとしています。
後半は海面から7~8メートルのタナ付近を1メートル級のヒラマサがゆったりと泳ぐ姿ですが、捕食行動に移った瞬間から機敏にベイトフィッシュを追い回すことになります。遊泳速度が時速50キロメートルにも達するといわれているヒラマサの引きは強烈で、水深の浅い根周りではラインを根に巻かれないようにヒラマサを根から引き離すようなヤリトリが求められます。沿岸部の浅場で狙うことのできる大物なので夢のあるターゲットの一つといえるでしょう。
海底の砂に似た色、模様に擬態している60センチ級のヒラメの映像です。映像の左上には捕食の対象となる小魚類(キンメモドキ)が群れており、タイミングをみて襲い掛かる瞬間をとらえています。
海底に這った状態から襲いかかるので、勢いをつけるために身体の縁側部分(背ビレ、腹ビレ)をくねらせるので捕食の予兆がわかります。しかしながら、襲いかかるスピードが速く、カメラで追うことができなかったので実際に小魚の捕食に成功したのかは残念ながら不明です。ヒラメは海底に這っているので魚探で捉えるのが困難ですが、捕食対象となる小魚類が群れている場所を探すことでその近くにもヒラメが存在しているという推測のもと、棲息ポイントをある程度絞り込むことができます。
平根に身を隠している 50 センチ級のヒラメの映像です。映像には捕食の対象となる小魚類が映っていませんが何かのタイミングで小魚類がやってくるのを知っていて、待っているのかもしれません。
“岩礁”というと大きく突出した高低差のある”高根”を想像しがちですが、海中にはこの映像のような高低差の少ない岩礁も存在します。フラット(平坦)に近いことから釣りの世界では”平根”と呼んだりしています。潮流に対しては高根ほど大きな変化をもたらす訳ではありませんが、それでも平根は底潮の流れ方には変化をもたらすのでプランクトンが滞留しやすく、それらを求めて小魚や甲殻類が集まり、さらにそれらを求めて大きな魚も集まる好ポイントとなります。魚探で海底起伏にだけ注目していると平根を見落としやすいのですが、底質判別機能を有する魚探を使用すれば見落としを減らすことができます。
大きな根(岩礁)のてっぺん部分の潮上側の端部に陣取っている60センチ級のヒラメの映像です。画面左側が潮上側で、よく見ると潮がこの根に当たることで上昇している様子がプランクトンや浮遊物の動きによって観察でき、ホンソメワケベラがそれらを摂餌している様子も写っています。
このようにたくさんのプランクトンを含んだ潮がこの根に当たることで根の潮上側にはプランクトンが滞留しやすくなり、それらを求めて小魚類も根の潮上側に集まります。さらにその小魚類を捕食しようとヒラメや青物などのフィッシュイーターも集まります。青物の場合には小魚を積極果敢に追い回すのですが、ヒラメの場合には海底や岩の上に這いつくばって身を隠し、小魚が摂餌距離内に入り込んで来たときに突然襲い掛かります。
エビやカニなどの甲殻類や小魚類が大好物のヒラメは海底に這って身を隠し、それらが近づいてきたら襲い掛かって捕食します。画面内に複数写っている立方体の構造物はブロック漁礁と呼ばれるもので、これらを海中に設置するとやがて貝殻が付き、甲殻類が棲み始め、やがて小魚類も集まるようになります。
特にこのブロック漁礁のように内部が繰り抜かれた中空構造のものは甲殻類や小魚類が内部に逃げ込むことができるので外敵から身を守ることができ、格好の隠れ家となります。映像に写っているヒラメは中空部分へは入ることでできず、ブロック漁礁上に陣取って、内部から甲殻類や小魚類が出てくるのを待ち構えています。この映像撮影時はヒラメがダイバーに驚いて一度は逃げ去ろうとしましたが、この好条件の捕食場所から離れることができずにウロチョロ泳ぎ回り、再びブロック漁礁の上に停まりました。
岩礁の上に伏せて身を隠し、小魚に襲い掛かるヒラメの映像です。砂地に棲息すると思われがちなヒラメですが、実際には岩礁周りの方に多く分布しています。それは大好物の小魚が岩礁付近に集まりやすいことに起因します。
岩礁そっくりに”擬態”することで自身の存在に気づかれないようにして小魚たちが近づいて来るのをジッと待っています。射程距離まで近づいて来たら、勢いよく飛びつき捕食します。この映像ではクロホシイシモチに襲い掛かりましたが、捕食には失敗したようです。ヒラメのサイズにもよりますが、小魚を丸呑みする場合と、一旦咥えてから時間を掛けて呑み込む場合があり、後者の場合には「ヒラメ40」といって前アタリが来てから40秒間は合わせてはいけないと釣り人の間ではいい伝えになっています。
水深21メートルに設置されたブロック魚礁で見掛けた単独行動するヒレナガカンパチの映像です。ヒレナガカンパチはカンパチと同じく比較的暖かな海を好んで棲息し、小魚やイカ類を捕食する魚です。
このヒレナガカンパチのサイズは50センチ級で、時折この漁礁に回遊してくる小型のイサキが現れるのを今か今かと待っているようにも見えました。魚群探知機で海中を探知すると漁礁などのストラクチャー(構造物)の近くにベイトフィッシュが映ることがよくありますが、ベイトフィッシュいない状況においてもその出現を待機する大型魚が存在するケースもよくあります。映像には一瞬写り込んでいるオオモンハタやヒラメも皆それぞれの捕食対象を目当てに集まって来ています。
水深19メートルの根際の砂地で撮影した25センチほどのブダイです。沿岸部の浅い岩礁や藻場分布し、舞うようにゆっくり泳ぐのが特徴的で、舞鯛という名前の由来にもなっています。
昼間は岩礁の周りを回遊し、夜は岩の隙間や海藻の間で体表に粘膜を張って眠ります。季節によって食性が変わり、春から秋はエビやカニなどの甲殻類を捕食する動物食で、冬は海藻や海苔類を食べる植物食に変化します。この映像を撮影したのは植物食となった11月中旬であり、岩に生えている海藻類を尖った嘴でのような歯で齧っている様子が映っています。以前は磯釣り師がターゲットとしても狙うこともあったのですが、最近はブダイを狙う人が少なくなってしまいました。映像に一緒に映っている小さな魚の群れはテンジクダイの仲間のクロホシイシモチです。
キビナゴの群れの近くに現れたブリの群れの映像です。サイズは50センチ級であり、関東ではイナダ、関西ではハマチと呼ばれるものです。
ブリは主に小魚やイカ類を捕食しますが、今回は捕食行動を確認することができませんでした。ブリが既に満腹だったのか? あるいは近くにダイバーが存在していたので警戒したのか?・・・捕食しなかった理由は不明です。
一方、キビナゴの群れは泳ぎ方が不規則で、大慌てしているように見えました。ブリが捕食行動しなくても、近くに存在しているだけでキビナゴにとっては大きなプレッシャーになっているのかもしれません。そういった意味でもブリへのアプローチ方法として魚群探知機を活用するにはキビナゴ等のベイトフィッシュとなりうる小魚の群れが不規則な動き方をしていたり、群れの密集度にムラがあるような状況をチェックすることが大切です。
ブリは成長過程で呼び名が変わっていく出世魚で、この映像に写っているものは関東ではワラサ、関西ではメジロと呼ばれる70センチ級のサイズのものです。主に小魚やイカ類を捕食するので、生きエサを使った泳がせ釣りやルアー(疑似エサ)を使った釣りが盛んに行われている人気のターゲットです。
この映像ではブリは2尾しか写っていませんが、撮影直前に20尾ほどの群れで現れ、この2尾を残して他のものはあっという間に去って行ってしまいました。この高根周りにはイサキが数多く群れていましたが、ブリは捕食行動せずに去って行きました。まだ空腹ではなかったのか?あるいは、群れていたイサキのサイズが大きめだったために捕食を諦めたのか?本当の理由は分かりません。魚群探知機のアキュフィッシュ機能を使って高根周りに群れる魚の体長を掴むことができれば捕食対象になり得る魚か否かを判断する指針になるでしょう。
ブリの群れの水中映像です。サイズは50センチ級であり、関東ではイナダ、関西ではハマチと呼ばれるものです。主に小魚を捕食し、その小魚の遊泳層に合せて表層から底層まで群れを作って遊泳します。移動が速いため、この映像のような20尾程度の魚群の場合には魚群探知機の指向角内をあっという間に通過することになり、反応の形は縦長の表示になります。数百尾という大きな群れの場合は連続的な反応として表示されます。
水深20メートルほどの根際の砂地で見掛けたホウライヒメジの映像です。体長30センチ前後のものが20~30尾の群れで行動しているところをダイビングでは度々見掛けます。
ヒメジ科ウミヒゴイ属の魚であり、その特徴の下アゴに生えたヒゲによって砂の中に棲息する多毛類や甲殻類などを探しながら摂餌します。摂餌行動の時は遊泳層が海底付近となりますが、ダイビングでは中層に浮いているのを見掛けることもあり、マダイ釣りの際にヒットすることがあることも肯けます。見た目で美味しそうに思わない釣り人が多くいますが、食べてみると意外に美味しく、このことを知っている人はまだ少ないかもしれません。
ボラは海水魚ではありますが、幼魚から50センチ前後に成長するまでは汽水域にも多く分布し、時には河口から数キロメートル上流まで河川を遡上することもある魚です。さらに成長すると行動範囲を拡げ、沖合の海面付近を大きな群れで行動します。
この映像は10月下旬に沿岸部の水深7メートルほどの浅場で撮影したものです。ボラの食性は雑食性で、水底に積もった微生物やその死骸、さらには岩に付着した藻類を主な餌としています。下アゴをチリトリのように使い、餌を口の中にかき集めるように摂餌します。その際に砂や泥ごと口の中に含めるのでのちに不用となる砂や泥を吐き出しますがその様子も本映像にて確認できます。ボラは臭い魚という印象を持たれている釣り人も多いのですが、冬場に沖合に分布する「寒ボラ」は歯ごたえのある美味しい白身で刺身、洗い、味噌汁、唐揚げなど様々な料理で食べられます。
この映像は水深20メートルほどの海中で撮影したもので、ブロック漁礁周りで見かけた体長20センチ弱のマアジの群れです。画面の左側から右側へ潮が流れていることが浮遊物の動きからもおわかり頂けると思います。
この漁礁にはマアジ以外にも多くの魚種が集まってきており、その代表格がネンブツダイになります。マアジがブロック漁礁から2~3メートル上側へ離れたところに群れているのに対し、ネンブツダイは漁礁にまとわりつく様に群れています。
ボート上から魚探画面でこの状況を確認すると、マアジとネンブツダイの群れを分離できないことが多くあります。サビキ仕掛けを降下させて、オモリ着底と同時に食ってくるネンブツダイを鈴なりに釣り上げ、「なんだ、マアジの群れじゃなかったんだ!」と言って、ポイントを移動してしまうことがあります。
そうする前に仕掛けを降下させるタナを数メートル上で止めてみましょう。先ほどとは違ってマアジが鈴なりに釣れ上がることもよくあります
水深10メートル前後の砂地に根(岩礁)が点在するポイントに群れるマアジの映像です。よく見ると画面左側より右方向へ浮遊物が流れていることが観察できます。
これら浮遊物の中には動物性プランクトンが含まれていており、それらを求めてマアジの魚群が待機している状況です。マアジのサイズは12~15センチで、泳がせ(のませ)釣りのエサとして使用するのに丁度いいサイズのものでした。実はこの撮影の直前に私の足元に70センチ級のヒラメが居て、マアジを捕食しようと狙っていたようですが私がその存在に気づかずに近づいたために逃げ去っていきました。
この様にマアジが群れている真上にボートを停止できれば魚群探知機の画面にはマアジの魚群反応が表示され続け、時間の経過とともに画面左方向へ送られていくことで画面の横方向全体に連なった魚群反応として表示されることになります。もしマアジが回遊して立ち去るようなことがあれば反応が途切れることになります。魚が存在しないところへ仕掛けを降ろし続けることがないようボート直下の状況を常に把握する癖を付けましょう。
ブロック魚礁付近に群れるマアジの映像です。よく見るとマアジの下の方にはサイズの小さな魚がたくさん存在しますが、これはマアジではなくネンブツダイです。こちらはマアジのように泳ぎ回ることなく、ブロック漁礁にまとわり付くように群れるのが特徴です。
この映像では画面に向かって左側から右側へ細かな浮遊物が流れていることからもその方向に潮が流れていることが理解できます。マアジは潮上へ向かって口をパクパクさせ流れてくるエサを食べながらゆっくり遡上します。しばらくすると潮下側の元に位置に戻り、再びエサを食べながら遡上し・・・これを繰り返します。そのためにネンブツダイのように魚礁にまとわり付く形態をとらず、数メートル浮いたタナにてエサを求めて行動します。ブロック漁礁にはエビやカニなどの甲殻類が集まるとともに、設置によって潮流に変化が生じ、プランクトン類が滞留しやすくなるのでそれらを求めてマアジをはじめとした多くの魚が集まる好ポイントを形成します。
岩礁帯付近に群れるマアジの映像です。マアジは潮通しがいい高根周りを群れで行動するので魚群探知機にて捉えやすい魚の一つです。回遊する都合上、高根にまとわり付くというよりも根から2~3メートル浮いた位置に魚群反応が出るのが特徴です。
魚群探知機にて反応を捉えやすいマアジですが、例え反応を捉えていてもなかなか釣れない場合があります。それはこの映像のように潮が流れずに止まっている状況の時に発生します。映像をよく見て頂くと海中の浮遊物が潮で一方向へ流されるのではなく、漂っているだけの状況であることがお分かり頂けると思います。本来、潮が流れている状況ならマアジは潮に逆らうように群れで同じ方向を向いて泳ぎますが、この映像のように潮が止まっている時は泳ぐ向きがバラバラでエサを追いません。つまり、魚群探知機にてマアジの反応を捉えていても釣れない状況となってしまいます。
マゴチを狙う場合、生きた車エビをエサにする釣法が古くから盛んに行われてきました。その他にもハゼやメゴチといった生きた小魚をエサとする泳がせ釣りや、ルアー(疑似エサ)を使った釣法も近年盛んに行われるようになってきました。車エビをエサとする伝統釣法の場合、仕掛けは主にボート直下へ垂らすことになるので、ボートを適度に移動させながらマゴチの居場所を探っていくことになります。
この水中映像にもあるように海中にはマゴチ以外にも車エビを好んで食べる魚としてフグ類が存在し、マゴチよりも高いタナまで浮上してエサを探し回っています。つまり、マゴチにとってフグ類は強力なライバルなのです。本来、マゴチは前アタリが届いてから本アタリが届くまで数秒~数十秒間掛かるといわれていますが、この映像の前半部分のようにライバルであるフグ類が近くに存在する場合には前アタリの直後に本アタリが届く傾向にあります。
マゴチは波打ち際から水深30メートル付近の砂地または砂泥地に棲息し、大型のものでは70センチにも達する魚です。小魚や甲殻類を好んで捕食し、春から初夏にかけてが産卵期であり、積極的にエサを追い求める時期でもあります。
平べったく扁平した頭と、海底と似たような体色から相手に気づかれないよう近づき、襲い掛かります。扁平した頭ですが口は大きく開くので、思いのほか大きな魚にも果敢にアタックしますが、呑み込むのに時間が掛かることが多く、アワセのタイミングが難しくもあり、マゴチ釣りの面白い部分でもあります。遊泳層が海底スレスレなのでマゴチそのものを魚探で見つけるのは困難ですが、水深、海底底質、エサとなる小魚の魚影からマゴチの棲息場所を見つけ出すことになります。好物のハゼやメゴチが釣れる場所なら、マゴチが近くにいると思って間違いないでしょう。
水深20メートル前後の根際の砂地で撮影したマダイです。サイズは70センチ級で、単独で行動していました。
この映像の撮影時は海底から3メートルほど上を泳いでいました。ダイビングで目にするマダイで最も多いタナがこの海底から3メートルほど上であり、これだけ海底から離れていれば魚群探知機でも捉えやすくなります。もちろん水深や魚探の能力、そしてマダイの泳ぐ速さによって映り方の差異は生じます。むろんマダイの遊泳層は捕食対象(甲殻類、小魚、イカ類など)がどのタナにあるか、また水温によっても変わります。またこの映像には写っていませんが、自然界にはこのマダイと同様の遊泳層の魚も数多く存在します。魚探画面に表示された反応から魚種を判別するには実釣と反応画像の照合経験を積み、推察の精度を高めていくしか方法がありません。
水深18メートルほどの険しい岩礁地帯の大きな岩と岩の間で見かけた体長60センチ級のマダイ2尾です。一般的には潮が止まっている時よりも潮が動いている時の方が魚の活性が高く、エサを求めて摂餌行動することが多いことが知られています。
しかしながら、実際には速過ぎる潮流を苦手とする魚も存在するようです。この映像を撮影した時の潮流はとても速く、時速約3ノットで流れていました。それを避けるために一時的に私自身も潮流が緩い岩陰に避難しましたが、その際に出あったのがこの2尾のマダイです。これまでにも潮流が速い時に岩陰に退避するマダイを何度も観ており、普段広々とした海底付近や宙層でマダイを見掛けるときは大抵潮がやや緩い状況の時でした。これらの観察結果から言い切る訳にはいきませんが、マダイに関していえば速過ぎる潮流は苦手ということは、当たらずとも遠からずだと感じています。
岩礁地帯の海底から約2メートル上を泳ぐ70センチ級のマダイの映像です。画面の右側方向から左側へ向けて多くの浮遊物が流れているのがわかるでしょうか?その方向へ潮が流れている証拠であり、その速さは約2ノットです。
釣り場における潮の流れには、月と地球の距離の変化に伴う潮汐によって生じるものや、海中の部分的な密度の違いにより生じるもの、大きな河川の流入によるもの、風によるもの、海底地形の変化によって生じるものなど様々な発生要因が考えられます。
魚の活性が低い時に「潮が流れていないから・・・」ということをよく耳にしますが、単に潮が流れていればいいということではなく、魚種によっては潮が速すぎると採餌行動しなくなるものもあります。ダイビングで観察した範囲で申し上げると、マダイは流速が2.5ノット/時間以上になると流れが緩い岩陰などに身を隠す傾向があるように感じています。
普段マダイが遊泳する範囲は海底付近から宙層までですが、捕食対象となるエサが存在するタナ次第ではさらに表層近くにまで浮上することがあります。小型のマダイは群れで行動することが多いのですが、成長するにつれ単独でも行動するようになります。どのタナを泳いでいても魚探で捉えやすい魚の一つといえます。
この映像撮影時はマダイが中層から現れ、高根周りに群れているイサキの幼魚に近づいていきました。ゆっくり泳いでいるのはイサキに対して警戒心を与えないためなのか?襲い掛かるタイミングを見計らっているためなのか?は不明ですが、マダイが近づいてくるとイサキは避けるように機敏に逃げ回っていました。魚探では小魚の群れを面積のある魚群反応として捉えることができますが、1尾だけで泳ぐ魚の場合にはたとえ大きなマダイであっても魚探ではその姿が点のような小さな反応としてしか画面に映らないことがよくあります。ポイント探しでは点のような小さな反応でも見落とさないような注意力が求められます。
魚群探知機でも海底より5~10メートルほど浮いたところに大ダイらしき反応が映ることがよくあります。小型のマダイは群れで行動しますが、大型のものになるとこの映像のように単独で行動するものが目立ちます。イワシなどの小魚や小イカを捕食することが多くなり、それらの遊泳層に合せて宙層を泳ぐことが多くなります。
水深20メートルの砂地で撮影したマハタです。実は単なる砂地ではなく、映像には写っていませんが手前側に複数のブロック漁礁が設置されており、甲殻類や小魚も多く棲息しているのでそれらを求めてマハタをはじめとした根魚類も集まってくるポイントです。
この映像のように普段のマハタはゆっくり泳いでおり、捕食の時だけ瞬発力で獲物に襲い掛かります。
このマハタは海底から1メートル未満を泳いでいますが、マハタは他のハタ類に較べると遊泳層の幅が広く、時には海底から十数メートル上を泳ぐことがあります。スキューバダイビングでその様子を観察するかぎり、やがて回遊してくるであろう小魚の群れを浮かんだ状態でじっと待ち伏せしているようにも見受けられます。
マハタは浅場から深場まで幅広い水深の根(岩礁)周りに棲息している魚で、この映像は水深 21 メートルの平根付近で見掛けた体長 50 センチ級のものです。付近には体長 8 センチほどのクロホシイシモチが多数群れており、その群れを蹴散らすように泳いでいました。
小魚をエサにした泳がせ釣りで狙うことができますが、実際にダイビングで観察する限りでは今回のクロホシイシモチも泳ぎが速く、マハタの泳ぎに対して逃避できそうな印象を持ちました。泳がせ釣りでマハタが釣れるのはエサの小魚には仕掛けが繋がれていることで逃げ回ることができないので捕食されてしまうのかもしれません。釣り上げたマハタの胃袋にはカニやエビなどの甲殻類が多く入っていて、小魚が入っていることが少ないのはそのあたりのことが関係しているのかもしれません。それでもダイビングで多くのハタ類を観察してみると、もっとも積極的に泳ぎ回っているのがマハタという印象があります。
水深23メートルの砂地に根(岩礁)が点在する場所で撮影した体長40センチほどのマハタです。ダイビングで一般的に潜る水深20メートル付近ではアカハタやオオモンハタを見る機会が多いものの、マハタを見る機会は意外と少ない・・・と長年ダイビングをやってきて感じています。
同様にボートフィッシングにおける実釣においてもマハタが釣れる水深はアカハタやオオモンハタよりも深いと感じており、ダイビングでの観察結果とつじつまが合います。そしてもう1点、遊泳層についてもつじつまが合います。マハタはこの映像にあるように海底から3メートルほど浮いて泳ぐ姿をよく観ることができ、時には5メートル以上も浮いた姿も確認しています。ラバージグを用いた釣りにおいても海底から5メートルほど上のタナでヒットすることがよくある魚であり、その遊泳層を意識して挑むことでマハタを手中に収めやすくなるかもしれません。
水深19メートルの根際の砂地で撮影した20センチ級のミノカサゴです。カメラを構えて接近したら私を威嚇するようにゆっくりこちらの方へ向かってきました。
スキューバーダイビングでカサゴ類を観察してみるとその多くが捕食時こそ海底から離れて泳ぐものの通常は海底に這った状態の姿しか見ることができません。ただし、ミノカサゴやハナミノカサゴだけは海底に這った姿を見たことがなく、海底から離れて泳ぐ姿ばかりが見られます。といっても速く泳ぎ回るのではなく、大きな胸ビレや腹ビレを広げて浮かんでいるような姿ばかりを観察できます。外敵から身を守るために背ビレ、尻ビレ、腹ビレのトゲに毒があるので、海底の岩になりすましたりする必要がなく、目立つように浮かんでいられるのかもしれません。
ミノカサゴそのものを釣りのメインターゲットに据えることはないのですが、他の魚を狙っていて釣れ上がることは稀にあり、食味は他のカサゴ類と変わらない美味しさなのでトゲに注意して持ち帰って食べる釣り人も多くいます。
水深21メートルの根際の砂地で撮影した30センチ弱のメイチダイです。画面向かって左から潮が流れており、それに逆らうように泳いでいます。
メイチダイの容姿の特徴は頭から目を通って頬に達する1本の帯ですが、この映像ではあまり明確に映っていません。水中で実際に観察してみるとその帯は濃く見えたり、薄く見えたり、濃淡が変化することを確認できます。ストレスや緊張と関係しているのかもしれません。
主に甲殻類やゴカイ類を捕食しますが、この映像でも捕食行動と思われる様子が捉えられています。砂の中に棲息しているエサを求めて一旦海底の砂ごと口内に吸い込み、エラでろ過することでエサとエサ以外のモノを分離します。この映像撮影時にエサを捕らえることができたのかは不明ですが、エサ以外のモノ(ex. 砂)はエラ蓋の隙間から排出していることを確認できます。
水深20メートルの根際の砂地で撮影した30センチ級のメイチダイです。頭から目を通って頬に達する1本の帯が有ることが特徴で、”目一(メイチ)”の由来と言われています。
メイチダイはタイの名が付いていますが、本当はフエフキダイ科の魚です。しかしながら刺身、塩焼き、煮付けなどどんな食べ方でも美味しいことが知られ、時期によってはマダイよりも高値で取引されることもあります。関東以南の太平洋や新潟以南の日本海、九州など比較的暖かな海の水深100メートル以浅の岩礁周りに分布する魚で、主に甲殻類やゴカイ類を捕食します。この映像にあるように海底から数メートル上をゆっくり泳ぐので魚群探知機でも捉えやすいのですが、反応表示からメイチダイを断定することは他の魚と同様に難しく、専門に狙っている人は少ないのが実状です。
サイトでは関東での呼称のメゴチとしましたが、魚類分類学ではネズッポ科に属するネズミゴチが正式名になります。関西ではガッチョやテンコチと呼ばれています。映像からもわかるように海底付近が遊泳層で、砂や泥の中のゴカイ等の環形動物やプランクトンを食べます。
海底ギリギリを這うように泳ぐので魚群探知機でメゴチを捉えることは困難ですが、波打ち際から水深20メートル前後の砂地または砂泥地なら高確率で分布しており、シロギス釣りの最中によく掛かる魚の一つです。
体表にヌメリがあり、またエラ部分にトゲがあることから嫌われがちな魚ではありますが、天ぷらネタとしては最高級な魚であり、江戸前ではシロギスよりもメゴチの天ぷらを好む人が多くいます。こんなメゴチの美味しさを知っているのは人間ばかりではありません。メゴチを捕食する魚の代表格がマゴチであり、メゴチをハリに掛けて泳がせることで狙うことができる人気のターゲットです。
ブロック漁礁付近に群れるメバルの映像です。どのメバルも同じ方に向いていますが、映像に写っている浮遊物の動きから潮が画面の右から左へゆっくり流れていることが確認でき、メバルは潮上に向いていることがわかります。
メバルは夜行性で主に暗い時間帯に積極的に摂餌行動します。日中においても激しい濁りで水中が暗い時には摂餌行動しますが、この映像の様に透明度が高い時にはあまり摂餌行動せずジッとしている傾向にあります。このように海底から浮いてジッとしている状況なら魚群探知機でも捉えやすいのですが、活性が低いので釣るのに苦労します。
水深30メートル以浅に棲息するメバルには標準和名のシロメバル、アカメバル、クロメバルの3種があり体色の特徴で付けられた名称ですが、正しく分類するには胸ビレ軟条数を数える必要があり、この映像だけでは正確に分類できないので”メバル”という総称で紹介しています。
映像は砂地に設置されたブロック漁礁付近で撮影したメバルで、潮上へ向きじっとしている状況です。メバルが活発に摂餌するのは主に夜間で、日中にスキューバダイビングで観察できるメバルの様子はこの映像のようにじっとしている姿が多くなります。
メバルが棲息するのは小魚や甲殻類が多く集まるところで、漁礁等のストラクチャー(障害物)周りや海藻類が多く生えている根周りが好ポイントとなります。魚群探知機ではこれらの特徴的な地形を捉えることは容易ですが、この映像の様に小魚が数多く群れているような状況では小魚とメバルを分離して捉えることが難しくなります。映像に映っている小魚はネンブツダイやキンメモドキであり、どちらもメバルが好んで捕食する対象魚に当たりますが積極的に追い回すようなことはせず、じっとしていることで小魚たちに安心感を与え、近寄ってくるのを待っているように感じられました。
夜間はベイトフィッシュや動物性プランクトンを求めて表層付近にまで浮上することもあるアカメバル、クロメバル、シロメバルですが、日中はこの映像にもあるように海底からせいぜい5メートルの範囲までが主な浮泳層となります。
メバルは単独で行動するもの(参照水中動画メバルvol.1)もあれば、この映像のように5~6尾の群れで行動するもの、あるいは100尾以上の群れで行動するもの(参照水中動画メバルvol.2)など、群れを形成する個体数はまちまちです。
海底から数メートルほど浮いていることが多く、泳ぎ回るのではなくジッとしていることが多いメバルは魚探で捉えやすい魚の代表格ではありますが、群れを形成する個体数が少ない場合には魚探で捉えにくくなるとともにボートはあっという間に群れの上を通り過ぎてしまうことになります。メバルのポイント探しで使用する魚探が発信する超音波の周波数は分解能力に優れ、指向角が狭い高周波(200kHz)を使うとともに、いつでも停船できるような時速3ノット以下の船速で探索することをオススメします。
岩礁周りに群れているメバルの映像です。メバルは岩礁や海藻が生えた場所、あるいはストラクチャー(障害物)周りを好んで棲息しています。泳層は海底から3メートル上までで、釣り場の水深は40メートル以浅となります。
当サイトで紹介するのは浅場に棲むメバルで、正式には2008年に分類されたアカメバル、クロメバル、シロメバルの3種のどれかになります。標準和名で3色に分けられていますが、実際には胸ビレ軟条数で分けられており、水中観察だけで分類するのは至難の業です。だからといって標準和名のように体色で判断するのも間違いが生じやすくなります。棲息場所や捕食物によっても体色が変わるためです。以上のような理由から分類することなく”メバル”として紹介しています。水中では稀に単独行動しているものも見かけますが、多くはこの映像のように群れを形成しており、魚群探知機では海底から3メートル上までの範囲に分布する魚群を探すことになります。
浮遊する小さな魚を捕食中のメバルです。メバルは水深の浅い海藻類が多い岩礁帯やストラクチャー(障害物)周りに多く棲息し、群れで行動することが多い魚ですが、時にはこの映像のように単独で行動している姿も見かけます。
前述したような棲息場所は魚群探知機に映る海底ラインの変化からある程度の場所の特定が可能です。但し、その場所に実際にメバルが分布しているかどうかは単体魚の反応の存在を注意深く探す必要があります。その際、魚探の周波数は高周波(200キロヘルツ)側を使うことをオススメします。高周波を使うのは分解能力が高く、指向角が狭くなるのでボート直下の近い範囲の情報を正確に取得することができるためです。海底ラインから上へ約1メートルの範囲に単体魚の反応が見つかったらそれがメバルである可能性が高いので、仕掛けを降ろしてみましょう。
ボートフィッシングムービー
GPS魚探を使いこなして絶好釣!
フルノフィールドテスター小野信昭氏が、「GPSプロッタ魚探の画面を判断して」「ポイントを絞り込み」「実際に魚を釣り上げる」── その一部始終を動画に収録しました。GPSプロッタ魚探を使いこなしたい全てのボートアングラーにとって、見逃すことのできない貴重な映像です。
さらには前アタリからスリリングなやり取りまでを撮った動画は、釣り人のアドレナリン分泌を刺激すること間違いなし!
- この動画はボート倶楽部2014年11月号に付録DVDとして掲載されたものを再編集したものです。
プレゼンテーション
ジャパンインターナショナルボートショーで行ったプレゼンテーションの模様をご紹介します。




